スプリングバレーブルワリー、世界屈指の歴史と権威を誇る国際的アワードでトロフィーをダブル受賞!

INTERNATIONAL BREWING AWARDS, SINCE 1886

クラフトビール好きの皆さんにはお馴染みの、最も歴史あるビールのアワード「INTERNATIONAL BREWING AWARDS, SINCE 1886」。ここでスプリングバレーブルワリー(以下、SVB)が快挙をおさめた。ちなみにこのコンペティションは、2年に一度イギリスで開催されていて、審査員は全員現役の醸造家。その権威の高さから、ビール業界のアカデミー賞と呼ばれることもあるという。

まず、International Keg Ale部門で、「Juicy Hop」が「部門最高賞」のトロフィーを受賞した。ビール界にある世界5大コンペの一つであるこのアワードには9カテゴリー36部門がある。それぞれの部門で「金」「銀」「銅」が選ばれ、複数の金賞の中から一つだけ選ばれるのが「部門最高賞」となる。

スプリングバレーブルワリーは、2021年からこのコンペにエントリーを始め、これまでも複数の賞を受賞しているが、今年3月に行われた会においては過去最多の11品が受賞。そのうち金賞は以下の4品だった。

「SPRING VALLEY BREWERY 豊潤 ラガー496」、「JAZZBERRY」、「Juicy Hop」、「Kyoto 2025 〜Rice Koji Sour〜」

スプリングバレーブルワリー東京 ヘッドブリュワー東橋鴻介さんに聞く、快挙のわけ

「Juicy Hop」がInternational Keg Ale(abv range 4.8%〜6.9%)部門で「最高賞」を獲得した理由は、「クリーンなホップの印象や多様なホップの使い方、フレーバーのバランスなどが評価された」という。実際にこのビールを手がけたSVB東京ヘッドブリュワーの東橋鴻介(とうはし こうすけ)さんはどのように受け止めているのか、話を聞いた。

「やはり、世界5大コンペで最古の歴史を誇り、ジャッジが全て醸造家ですから、商業的な観点で高い評価を受けたのは光栄です。そして今回は、金・銀・銅合わせるとこのコンペティションで過去最多の11品が受賞しました。その中でも金賞が4品。中でもケグのエール、いわゆる上面発酵の樽部門で金賞の中の金賞を受賞できたのが『Juicy Hop』です」と、喜びはひとしおだ。

5月20日にロンドンで行われた授賞式で手渡されたトロフィーが、今、代官山のSVB東京に飾られている。このトロフィーの台座の側面には、銀色のプレートが何枚か横並びに貼り付けられている。2011年からのこの部門の最高賞が刻まれていて、その一番右には”2026 SPRING VALLEY BREWERY JAPAN JUICY HOP”の文字が見える。2年に一度開催される大会で、その都度トロフィーが受賞者に渡されるが、2年後には返却しなければならないそう。つまり、飾っておけるのは2年間の期間限定なのだ。

 

初開設の「Best Brewery賞」がSPRING VALLEY BREWERYに!

このコンペティションは、大きくビールとサイダーの2カテゴリーに分けられているという。そして今年は本大会で初めて、ビールとサイダーそれぞれにおいて、1社ずつに「Best Brewery賞」が与えられた。その映えある第一回目の受賞がSVBだったのだ。

「ビールづくりへの哲学が評価されたのではないかと思います。ケグのビール部門で金銀銅を独占したことも評価対象かもしれません。現地の新聞記事でも日本のブルワリーが多くの賞を獲得したと、トピックで取り上げられていたようですし」と東橋さん。

では、その哲学とはどのようなものだろうか。

「自由に、楽しく、クリエイティブにおいしいものを、ということです。常に個性と飲みやすさの両立を目指しています。コンペティションの部門に合わせて作り込んでいくという方向性ではなく、自由な思想です。ちょうどこのケグのエール部門は比較的定義が広いからこそ、自由でおいしいものを作るという私たちの方針にちょうど合っていたように思います」。つまりSVBは、「フリースタイル」に強いブルワリーであるということになる。

残念ながら「Best Brewery賞」のトロフィーはまだ日本に届いておらず拝見できなかったが、そのうち代官山のSVB東京に飾られるに違いない。代官山では、すでに6月1日より「ENJOY! CRAFT 2026夏」が開催されていて、夏限定の「フルーティセゾン」(缶製品も7月2日より全国発売開始)が飲める。7月10日までの期間限定で、「フルーティセゾン」に合わせた柑橘素材をアクセントに使用した料理も提供される。

さらに、7月11日(土)と12日(日)の週末は、「旨辛グルメ✖️クラフトビール フェス in SVB東京」が開催される。時間制・入替制・チケット制で、最大18種類のクラフトビールが提供される。

ところで、「Juicy Hop」は2022年にSVB東京で数量限定で発売し好評だったアイテムの進化版だった。その間に何か変えたことはあったのか、こっそり聞いてみた。

「実は原型は京都で作ったIPAスタイルでした。ホップをたくさん使ってトロピカルな香りが出るのが特徴で、ブラッシュアップを繰り返しています。以前は、飲みやすさをもたらすために甘さで苦味をマスキングする方法をとっていましたが、甘さもともすれば飲みにくさにつながります。そこで、甘みは抑えてある程度の苦味はあるという方向にするため、酵母やホップの使い方を少しずつ変えてきました。もちろんディップホップ製法も貢献しています」と、東橋さん。「Juicy Hop」今のところSVB東京で数量限定発売中なので、気になったらすぐにGO!

ちなみに東橋さんは、キリンビールのヒット商品「晴れ風」の開発にも関わった人物だ。「晴れ風」については、「これまでありそうでなかった、ど真ん中のビールの味わい」をあえて表現したという。ビールのトレンドの変化も面白い。

(text & photos by Y. Nagoshi)

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