トスカーナのアンテプリマ2017

今年の2月はやたらと寒かったが二年続いたアンテプリマ開催週の雨には遭わなかった。

毎年2月、トスカーナの主なDOCG/DOCのワイン生産者協会が共同で、内外のワイン関係者とプレスを現地に招いて、その年にリリースするワインの下見会・アンテプリマを開催している。外国のプレスだけでも80名近くになり、国内プレスと併せるとおよそ150名もの規模になる。

 

ことしはフィレンツェで4日間(キアンティ・クラッシコ、キアンティ、ボルゲリなどトスカーナのDOCワイン)を費やし、その後、サンジミニャーノ(ヴェルナッチャ)、モンテプルチャーノ(ヴィノ・ノビレ)に移動してそれぞれ1日滞在し、最後にモンタルチーノ(ブルネッロ)で2日間を過ごすというスケジュール。

 

150名が一斉に動くから、あちこちでちいさな問題が発生する。それを年々、少しずつ改善しながら進めている。今年の改善点はサンジミニャーノ訪問が月曜日から水曜日にずれたこと。これまではフィレンツェ→サンジミニャーノ→フィレンツェ→モンテプルチャーノと移動していたものを、ことしはフィレンツェ、サンジジミニャーノ、モンテプルチャーノの順になったので移動がすっきりした。

 

世界のワインの潮流がそうであるように、このところのトスカーナワインも「フレッシュネス」を重視した造りに移行しているようにみえる。だから年年の気候の特徴、ヴィンテージがワインによりはっきりと反映されている。

一方で、ブドウ畑の管理、栽培技術が進んでいるから栽培条件の厳しい年でもある程度の質を維持できるようだ。もちろんそれは品質の話であって、難しい年の生産量は減少するわけだが。

 

DOCG/DOC規則が義務付けているワインの熟成期間が地域ごとに異なるから、リリースのタイミングも違ってくる。今年、2015年をリリースする産地もあれば2014年を売り出すワインもある。以下、ワイン産地ごとに今年リリースされる生産年の特徴を紹介する。また、アンテプリマ開催週にいくつかの生産者を訪ねたので併せて掲載した。

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