今年も春からカクテルイベントやカクテルコンペティションが開催され、若い層を中心に間口が広がりつつあると感じられた。ウイスキーやスピリッツの生産者来日も相次ぎ、それぞれがこだわりについて熱く語った。ここ数か月のトピックスをまとめるとともに、トレンドを探ってみた。
日本ホテルバーメンズ協会(H.B.A.)による、全国のホテルバーでの昨年のカクテルおよびウイスキーの出卓数の集計結果を、弊誌が点数化したランキングも掲載する。トップの状況は変わらないが細かな変化は見られる。また、上位があまり変わらない理由についてカクテル業界の人に聞くと、「実はあまりカクテルの名前を知らない人が多いから」だけではなく、「例えばジントニックの場合、どの店もこだわりの一杯を作っている。氷の質、バーテンダーの技術を含め、世界でもこんなに美味しいジントニックを飲めるのは日本の他にない」との意見も聞いた。日本独特の職人気質によるものだ。
また、世界のラム市場動向と日本での可能性を探るエッセイも掲載する。酒類消費の全体量はこれ以上の伸びは厳しいとされる中、気軽さとプレミアムな世界の二極化、あるいはノン・アルコールや低アルコールの世界的なトレンド、酒類間のボーダレス化など、ライフスタイルの変化に合わせいかにニーズを掘り起こすかが鍵になっているようだ。
H.B.A.カクテル&ウイスキーランキング集計結果はWANDS 2019年7&8月合併号をご覧ください。
7&8月合併号は「米国西海岸のワイン」「ボルドー・プリムール」「夏のスピリッツ」特集です。
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