ワイン見本市「ワイン・パリス(WINE PARIS)」開催 2020年2月10日から12日まで

2020年2月10日から12日まで、パリ・ポルトドベルサイユ見本市会場でワイン見本市「ワイン・パリス(WINE PARIS)」が開催される。この見本市は、1994年から隔年開催されてきた「ヴィニシュッド(VINISUD)」と2017年に始まった「ヴィノヴィジヨン・パリ(VINOVISION PARIS)」二つのワイン見本市が合併して2019年2月に第一回目が開催されたもので今回は第2回目。

ファブリス・リュー、ヴィニシュッド会長(左)、ピエール・クレマン、ヴィノ・ヴィジヨン会長(右)

「ヴィニシュッド」の出展者はラングドック、ルシヨン、ローヌ、コルシカ、さらにイタリー、スペインなど地中海地域のワイン産地が中心、一方、「ヴィノヴィジヨン・パリ」はロワール、ブルゴーニュ、アルザス、シャンパーニュなどフランス北部地域の生産者が中心となって開催されてきた。第2回「ワイン・パリス」は隔年ボルドーで開催されてきた「ヴィネクスポ(VINEXPO)」との同時開催が決まっており、両者合わせた出展者数は2700、入場者は3日間で3万人を見込んでいる。

パリで行われた記者会見で、見本市を主催するアデジヨングループの責任者パスカル・フェランティ氏は次のように語った。

ワイン・パリス開催責任者、パスカル・フェランティ氏

「第2回『ワイン・パリス』は『ヴィニシュッド』、『ヴィノ・ヴィジヨン』2つの見本市を支えてきたフランスの13のワイン委員会が主導して開催される。地域ごとではなく、こうした、複数の現場のワイン生産団体の協力によって開催されることに注目してほしい。これによって、フランス全体のワインを同時に紹介することが可能になり、様々な相乗効果が生まれる。特に、『ワイン・パリス』は各地域に密着した生産家、栽培家を紹介することに主眼を置き、テロワールに根差したフランスのワイン産地の多様性を理解してもらうことを目指している。

これまで、フランスのワイン見本市はそれぞれの生産地で開催されてきたが、アクセスの容易なパリで開催することで新たな集客が期待できる。特にパリは世界最大のワイン消費地で、世界のワイン中心地だ。ワイン専門見本市の開催場所としてふさわしい。また、パリは文化、ライフスタイルで世界的に注目されている。とりわけ、ガストロノミーの中心地パリでは様々なレストラン、カフェ、ホテルなどが活動し、そこで多くのソムリエ、カヴィストなど働いており、彼らと直接接触することでワイン生産者のビジネスが大きく広がる。また、今回はパリの幾つかのレストランとタイアップし、サロンの開催中特別メニューを用意してもらうことになっている。

2019年の世界ワイン生産は前年に比べて約10%減少したが、国際的なワイン取引は活発で貿易量、金額とも伸びている。しかし、国際ワインビジネスでは米国の25%の関税問題や英国のEU離脱、香港の政治的混乱などがあり、ワイン生産者は流通業者との関係を見直し、強固な関係の再構築が欠かせない。

そうした中で開かれる今回の見本市には3万人の入場者を見込んでおり、うち35%程度がフランス国外からの入場者になるとみている。」(Toshio Matsuura)

開催日:

2020年2月10日~12日

開催場所:

Paris Expo Porte de Versailles

1 Place de la Porte de Versailles

75015 Paris – France

開催時間

10日月曜日=9時~19時 / 11日火曜日=9時~19時 / 12日水曜日=9時~17時

詳細はこちらの案内ページにて

 

ワイン消費10大都市
周辺域を含めた都市圏人口(100万人) 15歳以上の人口(100万人) 一人当たりのワイン消費量(L/年) ワイン消費量(1000hl)
パリ 12,532 10,755 49.5 5,323
RUHR(注) 11,857 10,280 39.2 4,029
ブエノスアイレス 15,095 11,380 32.3 3,641
ミラノ 8,217 7,091 46.4 3,290
ロンドン 14,611 12,270 23.9 2,932
ニューヨーク 23,689 18,856 14.6 2,752
ロサンジェルス 18,688 15,120 14.6 2,207
ベルリン 5,820 4,980 39.2 1,952
ローマ 4,310 3,760 46.4 1,744
東京 42,796 37,917 3.2 1,213

注:デュッセルドルフ、エッセン、デュイスブルク

 

主催協力団体の概要

<アルザス>

アペラシオン:53

生産面積:15,628ha

生産割合:赤11%、白89%

栽培家:3812 / ネゴシアン:150 / 協同組合:2

輸出割合:235,036hl(全体の26%)

 

<ボージョレ>

アペラシオン:12

生産面積:14,180ha

生産割合:赤95%、白3%、ロゼ2%

栽培家:1,947 / ネゴシアン:197 / 協同組合:9

輸出割合:303,500hl(全体の40%)

 

<ブルゴーニュ>

アペラシオン:84

生産面積:29,395ha

生産割合:白59%、赤、ロゼ30%、クレマンドブルゴーニュ11%

栽培家:3659 / ネゴシアン:268 / 協同組合:16

輸出割合:1億8650万本

 

<サントル・ロワール>

アペラシオン:8

生産面積:5916ha

生産割合:白83%、赤11%、ロゼ6%

栽培家:690 / ネゴシアン:87 / 協同組合:2

輸出割合:48%

 

<シャンパーニュ>

 

アペラシオン:1

生産面積:34,272ha

生産割合:–

栽培家:16055 / ネゴシアン:358 / 協同組合:132

輸出割合:55%

 

 

<コルシカ>

アペラシオン:9

生産面積:5750ha

生産割合:ロゼ67%、赤18%、白15%

栽培家:130 / ネゴシアン:‐‐ / 協同組合:4

輸出割合:20%

 

<ラングドック>

アペラシオン:23

生産面積:67,802ha

生産割合:赤66%、白18%、ロゼ16%

栽培家:20000 / ネゴシアン:500 / 協同組合:200

輸出割合:62%

 

<ペイ・ドック>

アペラシオン:‐‐

生産面積:120,000ha

生産割合:赤46%、白26%、ロゼ28%

栽培家:1200(醸造家) / ネゴシアン:300 / 協同組合:175

輸出割合:45%

 

<プロヴァンス>

アペラシオン:3

生産面積:2700ha

生産割合:赤6%、白4%、ロゼ90%

栽培家:486 / ネゴシアン:100 / 協同組合:63

輸出割合:35%

 

<ルシヨン>

アペラシオン:14

生産面積:20,656ha

生産割合:赤、53%、白16%、ロゼ31

栽培家:2,200(うち醸造家345) / ネゴシアン:‐‐ / 協同組合:25

輸出割合:26%

 

<シュッド・ウエスト>

アペラシオン:29

生産面積:54,088ha

生産割合:赤32%、白55%、ロゼ13%

栽培家:8,261 / ネゴシアン:‐‐ / 協同組合:28

輸出割合:15%

 

<ヴァレ・デュ・ローヌ>

アペラシオン:32

生産面積:68,132ha

生産割合:赤74%、白10%、ロゼ16%

栽培家:1525(醸造家) / ネゴシアン:390 / 協同組合:91

輸出割合:33%

 

<ヴァル・ド・ロワール>

アペラシオン:31

生産面積:42,600ha

生産割合:赤20%、白37%、ロゼ27%、発泡性17%

栽培家:2700 / ネゴシアン:250 / 協同組合:16

輸出割合:18%

 

 

 

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