- 2015-12-21
- Spirits

新興市場での急速な需要拡大に伴い、世界的な“ウイスキーリバイバル”の波が高まっている。同時にモルト原酒の不足、高騰が続いている。こうした中で、これまでブレンデッドに使用され、シングルモルトとして、そのブランドが忘れられていた、いわば“隠れた資産”をリバイバルする動きや、クラフトディスティラーの誕生によって、今後もモルトウイスキーの話題で盛り上がりそうだ。
今年は世界№1スコッチウイスキー『ジョニーウォーカー』の構成原酒として知られる
スペイサイドモルト『モートラック』が日本市場でもローンチされたのは記憶に新しい。
さらに、バカルディ社がスコットランドに所有するウイスキー蒸留所でつくられた5種類のシングルモルトを「ラスト・グレート・モルト」としてシリーズ化し、日本では来年2月9日に発売されることが発表された。
本格スコッチウイスキー『デュワーズ』のキーモルトで、既に日本で輸入販売されているハイランドモルト『アバフェルディ12年』(abv40%、参考小売税抜3600円)に、一部免税店でのみ販売していたものを含む4種類を追加する。
新たに加わるのは、スペイサイドモルト『オルトモア12年』(46%、5000円)、『クライゲラキ13年』(46%、5300円)とハイランドモルト『ザ・デヴェロン12年』(40%、4800円)、『ロイヤル・ブラックラ12年』(40%、5600円)のいずれもエイジング製品。これまで入手が困難であったものを継続的に楽しめるようにした。
『オルトモア12年』は、フォギー・モス(霧が深い湿地)から引いた水とピートを使用しない麦芽によりフレッシュでドライなバランスのとれた味わい。
『クライゲラキ13年』は、独特の形状をしたワームタブによる冷却・液化の工程と、オイルヒーティングによって生まれる硫黄感のある独自の麦芽によってつくられる刺激的な味わい。
『ザ・デヴェロン12年』は、海風の影響を受けることでつくりだされたフルーティでスムースな味わい。
『ロイヤル・ブラックラ12年』は、1833年にウイリアム王4世によって、初めてロイヤルワラント(英国王室御用達)を与えられたウイスキーとしての歴史を持つ。フレッシュで華やか、かつフルーティな味わい。
同社では「地域特性が多彩なフレーバーとキャラクターのスコッチウイスキーを楽しんでもらいたい」という。(A. Horiguchi)
画像:シリーズ化された「ラスト・グレート・モルト」
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