ブルガリ家のIGTトスカーナ ポデールヌオーヴォ・ア・パラッツォーネ

高級宝飾ブランドのブルガリは、2011年にブルガリ一族が保有する株式をLVMHの株式と交換して話題になった。取締役会長のパオロ・ブルガリはそのまま役職を引き継ぐことになったが、パオロは息子のジョヴァンニとともにワイン造りを始めていた。

2004年に購入した600haの敷地は、ラツィオとウンブリアとの境に当たるトスカーナで、サン・カシャーノ・デイ・バーニという場所にある。「当時は荒廃地だった」と「ポデールヌオーヴォ」の副社長を務めるフランチェスカ・ザノーニは言う。

 はじめはパオロの友人でもあるリッカルド・コタレッラをコンサルタントとして招き、この土地に適切な品種を選び醸造のアドバイスも受けていた。26haの畑には、サンジョヴェーゼ、モンテプルチアーノ、ボルドー品種を栽培している。2009年が初ヴィンテージだ。

その後、このワイナリーはジョヴァンニがすべてを引き受けることにした。ブルガリといえば煌びやかなイメージだが、今40代前半のジョヴァンニは自然を愛し、都会より田舎暮らしを望んだ。「彼の人生は、今このワイナリーに注がれている」とフランチェスカ。自らワイン造りに関わると決め、コンサルタントを若手のミケーレ・ベアに替えた。シチリアのオキピンティなどもみている人物だ。

トップキュヴェでサンジョヴェーゼだけの「ストリオ2011」は、スパイシーでなめし革やドライフルーツなど熟成した香りがし、口当たりもソフトだった。むしろ粘土質のカベルネ・フラン100%の「アルジリオ2012」はハツラツとして、熟した果実とスパイシーさが融合した香りで、味わいにも勢いがあり面白い。メインラベルの「テッラ2011」はサンジョヴェーゼ、モンテプルチアーノ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロのブレンド。フレッシュな果実が生き生きとしてほんのりスパイシーな香りでなめらかでバランスよく、デリケイトな仕立てで親近感を覚えた。(Y. Nagoshi)

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