イタリアから新星来日/バローロの「トレディベッリ」&ブルネッロの「ラ・セレーナ」

左から、「ラ・セレーナ」のアンドレア・マンテンゴーリ、BB&Rのデイヴィッド・ベリー・グリーン、「トレディベッリ」のニコラ・オベルト

左から、「ラ・セレーナ」のアンドレア・マンテンゴーリ、BB&Rのデイヴィッド・ベリー・グリーン、「トレディベッリ」のニコラ・オベルト

<ラ・セレーナ>

マンテンゴーリ家は、古くからモンタルチーノに居を構えている。今でも残る天井画から、少なくとも4世代前からワイン造りをしており、4haの畑から4,000本を造っていたとわかる、という。

「祖父は7人兄弟の2番目で、この農園に住んでいた。3人の子供のために、小麦栽培なども含む複合農業を始めた」。ずっと自家消費用のワインを造ってきたが、アンドレアは、建築家で双子の弟のジェミニと共に、1988年にワイナリーを創立することにした。祖父がしていたのと同じ方法で、この土地のポテンシャルを引き出す、この土地の環境を表すワインを造りたいと考えてのことだ。

畑は、モンタルチーノの北東部、標高300〜400mに位置し、隣はチェルバイオーナの畑だ。灰色がかった緑色のガレストロ土壌。

「アメリカ好みのスタイルには絶対しない。土地の個性が隠されてしまい、スタンダード化されてしまうから。とても危険な行為だ」。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 2011

暑さにより少々困難だった年。ハツラツとした、チェリーなどの果実の香り。味わいでもピュアな果実味が感じられ、なめらかなアタックにフレッシュな酸が心地よくバランス。上品なブルネッロ。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ リゼルヴァ・ジェミニ 2010

リゼルヴァは2001年より造っている。芽吹きの後に大雨となり収穫量は少なくなったが、その後の天候は素晴らしかった。まだ若々しい香りで、一貫性のあるしっかりとしたストラクチャー。とてもきれいな質感があり、ボリュームもある。タンニンは細やかで豊か。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 1999

スパイスやドライフルーツなどの熟成感ある複雑な香り。華やかで優雅。しっとりとした食感で厚みも感じられる。

(Y. Nagoshi)

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