既報のように、国税庁の長官告示および解釈通達により、日本産ぶどう100%で造られるワインを「日本ワイン」と呼び、その表示について定めた規定がいよいよ2 年後の2018年10 月30 日から発効することになった。
改めて「日本ワイン」とは何かを行政が定義づけたのは近年、日本産ワインに対する消費者の関心が高まりを見せ店頭での露出度も上がっているなかで、消費者誤認を招かないようなきちんとした表示が求められるようになってきたこと。そして、もう一つは政府が進めている“ クールジャパン” の輸出振興策の目玉のひとつとして日本産ワインが取り上げられ、「地理的表示」と並んでグローバルスタンダードに則った表示規定の整備が必要になっているからだ、といわれている。しかし、それではいったい、いわゆる“ 国産” と呼ばれているワインの中で、「日本ワイン」はいったい
どのくらいの量が造られているのか、あるいは「日本ワイン」づくりを大もとで支えている原料事情はどうなっているのかというと、これまで状況をはっきりと説明できる資料や手がかりは存在しなかったというのが実態だ。(M. Yoshino)
つづく/これ以降の内容
醸造用ぶどうの作付面積は約2390ha/自社管理農場の状況/契約栽培の実態/醸造用ぶどうの流通状況/主要品種の地域別生産量と生産面積(表)/若手による新規就農は増えているか(長野県、山梨県)/「表示の義務化は大きな前進」ワイナリー協会総会での横山理事長挨拶/「甲州ワインの辛口化が進む中でスイートタイプにも根強い人気が」シャトー酒折ワイナリー
につきましては、「ウォンズ」本誌「3月号」P.6〜11をご覧下さい。WANDS本誌の購入&購読はこちらから
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