- 2015-8-1
- Wines, シャンパーニュ Champagne, フランス France

日本でのシャンパーニュ市場は、毎年堅調に拡大しているように映っている。スパークリングワイン全体の市場が伸びているというだけでなく、やはりシャンパーニュにその独特の価値を見いだしてのことだと考えられる。その背景を、改めて検証してみたいと感じ始めて数年が経過した。一昨年、昨年とシャルドネに注目したコート・デ・ブラン訪問、ピノ・ノワールに視点を置いたモンターニュ・ド・ランス訪問に続き、今年はどうしてもメゾンのノン・ヴィンテージの奥深さを見たいと思った。
理由は、ここしばらくレコルタン・マニピュランへの注目度が上がり、輸入数や輸入量が増えてきたからだ。メディアの立場からすれば、新しい情報を伝えたいと考える。消費者もグラン・メゾンの銘柄に飽き足らず、小さなお宝探しに奔走する。そうしているうちに、多大な時間や精力が注ぎ込まれて造られているメゾンのノン・ヴィンテージの影が少し薄くなってしまったように感じられたからだ。
いくつものメゾンのシェフ・ド・カーヴから「我々にとって、最も重要なのはスタンダードのノン・ヴィンテージだ」という言葉を聞いてきた。全生産量に対する割合が高い、というだけでなく、それぞれのメゾンのスタイルを最も表現するフラッグシップだからだ。ベースのワインのヴィンテージが変わっても、飲む人たちにその変化を感じさせないほど確固たるスタイルを、一体どのようにして創り出しているのか。あるいは、そのスタイルはどのようにしてできあがったのか。主にメゾンのスタイルを確認するために、シャンパーニュを訪れた。(Y. Nagoshi)
つづく/これ以降の内容 につきましては、「ウォンズ」本誌「6月号」夏のスパークリングワイン特集をご覧下さい。WANDS本誌の購読はこちらから
<訪問先>
Piper Heidsieck/Moët & Chandon/Perrier-Juet/Laurent Perrier/Taittinger/Ruinart,/ Henriot/Lanson/Gosset/Pol Roger /Beaumont des Crayeres/J. Charpentier /Henri Giraud/CIVC事務所
- パイパー・エドシック最高醸造責任者のレジス・カミュ氏と、醸造チームのセヴリーヌ・フルルソン=コメスさん
- モエ・エ・シャンドンのボトル
- ペリエ・ジュエの地下セラーに展示されていたインスタレーションのひとつ。
- ローラン・ペリエの輸出部長のジャン=クリスチャン・ド・ラ・シュヴァリエ氏と、広報部長のアンヌ=ロール・ドメニキニさん
- テタンジェ、コント・ド・シャンパーニュの初ヴィンテージ1952年のボトル
- ルイナールのボトル
- 現在の当主トマ・アンリオ氏
- ちょうど取材した日の1週間後に定年退職だった、ランソンの元醸造長のジャン・ポール・ガントン氏
- ランソンの新醸造長のエルヴェ・ダンタン氏
- ゴッセのボトル
- ポル・ロジェ社長で長身のパトリス・ノワイエル氏と小さなサー・ウインストン・チャーチル像
- J.シャルパンティエのピノ・ムニエの古樹
- ボーモン・デ・クレイエールのボトル
- アンリ・ジローのボトルとアルゴンヌの森のオークの大樹
- CIVC広報部長のフィリップ・ウイブロット氏
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