バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・マイポ・チリ社(以下BPhRMC)がチリで展開する「エスクード・ロホ」がラベルデザインを一新した。来日した、2003年よりBPhRMCの社長を務めるフレデリック・ド・グロース氏に、その背景を尋ねた。
BPhRMCは、チリ最大のワイナリーであるコンチャ・イ・トロ社とのジョイント・ベンチャーである「アルマヴィーヴァ」とは全く別に、1999年より単独で「エスクード・ロホ」を造っている。これは、カルメネール(2012年は35%)とカベルネ・ソーヴィニヨン(同38%)を主体に、シラー(25%)とカベルネ・フラン(2%)をブレンドしたキュヴェだ。
「当初、他のボルドー品種も試みた。しかし、プティ・ヴェルドはボルドーと出来が違うし、メルロはカルメネールほどよくはないと気がついた。反対に、ボルドーでは完熟を待つと11月頃の収穫となり困難だったカルメネールがいい。もちろん、かつてメルロと勘違いされていたものがカルメネールだと判明してからのことで、5月20日頃に収穫している。また、シラーはバロン・フィリップならではの品種ではないが、醸造長が気に入り、ここ6,7年はほぼ同じ比率でブレンドしている」。
2年前からぶどう品種別のシリーズも始め「シャルドネ」「カルメネール」「カベルネ・ソーヴィニヨン」がある。
シャルドネはカサブランカ・ヴァレーの契約栽培家より購入。カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーは、石が多い土壌のマイポ・ヴァレーの自社畑60haに加えて契約栽培家から調達。カルメネールはより湿度を求めるため、ラペル・ヴァレーのリッチな土壌の契約栽培家より入手。自社畑は樹齢10年ほどで、生産量の約30%を賄っている。
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