- 2017-4-20
- Wines

ここ数年あまり芳しくないと言われ続けている業務市場だが、確かにリピーターを増やしている店はいくつもある。その中から、こだわり抜いたバイ・ザ・グラスでのフードペアリングを実践し、高い顧客満足度をキープしている店の実践者に対談してもらった。
<リピート率の高いペアリング・コース>
編集部:昨年は都内のレストラン閉店率が過去最高だったと報道されました。
飛田:景気の煽りは最初に受けるが恩恵を受けるのは最後、というのが飲食業界だと言われています。
編集部:しかし、皆さんが実践されているワインと料理の精緻なペアリングは、その店に行かなければ楽しめない、まさに外食するモチベーションを上げる取り組みだと思います。どのように実践されているのか教えてください。
田辺:都内の4店舗でワインのコンサルティングをしています。ビストロ、日本の食材にこだわったフレンチ、和食の店もあります。バイ・ザ・グラスでのフードペアリングは南青山の「ラス」で5年前から行なっていました。
飛田:15年前の銀座「オストラル」時代にも経験しています。アラカルトのドゥミ・ポーションで3、4皿のコースを仕立て、そのすべてにペアリングしていくという内容でした。まだワインの価格が安かった時代ですからやりやすかったですね。本当にワインも料理もすべて説明できるかどうか、お客様から試されることもありました。
編集部:価格帯はどのぐらいの設定ですか?
田辺:当時、コースは2週間ごとに変え、料理5,000円でワインも5,000円。4年間ずっとそれを続けました。すると早い段階で、ボトルワインをお飲みいただいたお客様よりペアリングを注文したお客様の方が、食後の満足度が高いとわかってきました。それに、リピート率も非常に高い。ただ一番大変なのは、膨大な数のグラスを洗わなければならないことです。
太田&飛田:その通りです。
田辺:でも、ペアリングによって店の個性がより顕著に出せます。
つづきはWANDS 2017年4月号をご覧下さい。ウォンズのご購入・ご購読はこちらから
最近のコメント