ペルノ・リカール・ジャパン オセアニアのファインワイン 4ブランド8銘柄を輸入開始

ペルノ・リカール・ジャパンが、今春より産地・品質・個性にこだわって選び抜いたファインワイン8銘柄の取り扱いを開始した。カリフォルニアの「ケンウッド・ヴィンヤーズ」、ニュージーランドの「ブランコット・エステート」、オーストラリアは「セント・ヒューゴ」と既存の「ジェイコブス・クリーク」から上級キュヴェを選んだ。それぞれのチーフワインメーカーが同時に来日し説明した。

「左から「ケンウッド・ヴィンヤーズ」パット・ヘンダーソン、「セント・ヒューゴ」ダン・スウィンサー、「ブランコット・エステート」パトリック・マターマン、ペルノ・リカール・ジャパンのティム・ペック代表取締役社長」

ケンウッド・ヴィンヤーズ

ソノマ・ヴァレーの北部ケンウッド地区で1970年に創立。ポートフォリオは、ソノマ・カウンティー、シックス・リッジズ、ジャック・ロンドン、そして最高峰のアーティスト・シリーズと、4カテゴリーに分けられる。今回は地区ごとの個性を表現したシックス・リッジズから「ロシアン・リバー・ヴァレー シャルドネ」、単一畑の「ジャック・ロンドン」から「カベルネ・ソーヴィニヨン」と「ジンファンデル」が導入された。

前身のパガニ・ブラザーズ・ワイナリーは1906年に設立されたが、禁酒法で途絶え、1970年にリー兄弟とジョン・シーラが購入して改名した。彼らの初ヴィンテージは1976年。

2014年にペルノ・リカールのグループ傘下に入ってから、ソノマに特化した「シックス・リッジズ」が生まれた。ソノマ・マウンテン、ソノマ・ヴァレー、ソノマ・コースト、アレクサンダー・ヴァレー、ドライ・クリーク・ヴァレー、ロシアン・リヴァー・ヴァレーそれぞれから、最適な品種を選んでいる。

「ジャック・ロンドン」は、ソノマ・マウンテンAVAにあり、1860年からこの畑のブドウでワイン造りをしている。1906年に『野生の呼び声』『白い牙』などで知られる冒険家で作家のジャック・ロンドンがこの広大な土地を購入した。大牧場として経営しつつ暮らしていたという。

その後遺族が州政府に寄付し、「ケンウッド・ヴィンヤーズ」は、1976年からこの畑のブドウを使用する権利を得ている。600haの森の中央にある80haの畑で、「平気で野生動物に出くわす」とパット・ヘンダーソンが野生のピューマが畑のそばで遊んでいる動画を見せてくれた。一人歩きは厳禁だ。パットは2003年にケンウッドに入りマイク・リーとともに醸造を経験したのち、2015年からチーフワインメーカー。標高約730mで、冷涼で朝晩は霧で煙る。夏は日中40℃でも夜は12℃まで下がる。土壌は火山性で大変水はけがよい。ボトルは120年前にジャック・ロンドンがデザインした狼で飾られている。(Y. Nagoshi)

 

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