オーナーファミリーの4代目 フロリアン・エリアール=デュブルイユ レミー マルタン XO を語る

フロリアン・エリアール=デュブルイユは、オーナーファミリーの4代目で、創業者のレミー・マルタンから9代目にあたる人物だ。現在、メゾン・レミーマルタンのインターナショナル・アンバサダーを務めている。

 

ブドウ畑とアライアンス

1724年創設のレミーマルタンは、もともとブドウ栽培者でワイン生産者、そしてコニャックを造っていた。そして今でも自社畑を所有している。1965年には、アンドレ・エリアル=デュブルイユがグランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュのワイン生産者と栽培家約1,000名と盟約を結んだ。それが今のアリアンス・フィーヌ・シャンパーニュだ。レミーマルタンは2024年に300周年を迎えるが、まずブドウありき、というスタンスは変わらない。

グランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュは、コニャックの中心部の南に位置している。地方全体の20%にすぎず、6つのクリュの中で最も酸度の高いブドウを産するトップ2だ。また、グランド・シャンパーニュが50%以上でなければ名乗れないフィーヌ・シャンパーニュ・コニャック限定で生産している。フィーヌ・シャンパーニュの75%をレミーマルタンが生産している計算だ。

このこだわりは、特有の石灰質土壌と独特の気候にある。ローマ人が石灰質の豊かな土壌をカンパーニャと名付けたのが、この地の命名の始まりのようだ。

ブドウ品種はユニ・ブラン95%以上に少量のフォル・ブランシュとコロンバールで、収穫は10月初旬。酸が高く、ワインのアルコール度数は7〜9%と低い。

「グランド・シャンパーニュ産のオー・ド・ヴィーは非常に質が高く長期間の熟成に耐えうられる。軽やかでありながら素晴らしいフローラルなブーケを有し、それが長期熟成によってさらに深みを増す。プティット・シャンパーニュも同様だが、グランド・シャンパーニュと比較するとアロマ、フレーバー、酒質においてややひけをとり、若干早めに熟成のピークを迎える。そのため、原酒の選定とブレンディングが非常に重要となる。原酒のポテンシャルを最大限に発揮するため、長期熟成に特化しているともいえる」。

 

オリとともに蒸留するわけ

ワインの蒸留においても、レミーマルタンならでは、の技がある。伝統的な2,500ℓの銅製蒸留機で2度蒸留するが、その際、オリとともに78℃で蒸留する……。 (Y. Nagoshi)

 

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