ウイスキーづくりで培った知見を活かした 料飲店限定のクラフトスピリッツ サントリー本格芋焼酎 大隅

サントリースピリッツは、2月26日から、料飲店限定商品として本格芋焼酎「大隅 <OSUMI>」を発売開始した。ブランド説明会が開催され、山本大輔 リキュール・スピリッツ・焼酎部長と、鹿児島県の大隅酒造の斯波大幸 工場長が、その内容を説明した。

新たな価値提案

サントリースピリッツの2019年事業方針において発表した「新たな価値提案」のひとつが、この「大隅 <OSUMI>」だ。焼酎市場全体のトレンドは決して芳しいとは言えないが、日本の焼酎市場は1億ケース(1ケース8.64ℓ換算)の市場があるとみている。この市場において、飲み方別に検証した。すると、およそ8,000万ケースがロックや水割りなど非炭酸割りで飲まれており、残りの2,000万ケースが炭酸割りで飲まれているとわかった。この8,000万ケースのお客様へ向けて何かできないか、と考えた。そのうち甲類については「鏡月お茶シリーズ」で新価値提案を行う。そして、乙類の本格焼酎市場に「大隅 <OSUMI>」を投入することにした。

業務用販売数量から推計すると、ビールに次いで飲まれているのが焼酎でおよそ1,000万ケース、その次がハイボールだ。そして、ウイスキーハイボールと焼酎の外飲み飲用者の数はそれほど変わらないが、一人当たりの飲用量については焼酎がハイボールの2倍と断然多い。また、外飲み焼酎飲用者の中で、乙類飲用者が圧倒的に多く、その中でも芋焼酎が一番多いとわかった。だから、本格芋焼酎を提案することに決めた。

続いて、お客様の嗜好を調査すると、香りが良いこと、後味がすっきりしていることが望まれていて、重要だと判断した。当社の官能検査により多くの芋焼酎を検証したところ、どっしりとした濃厚な味わいや芋臭い香りの商品は厳しくなり、時代とともに甘やかな香りやすっきりとしたキレが求められ伸長しているとわかった。

 

ウイスキー蒸溜の知見・技術を活かして

香りとキレを特長とした美味しい芋焼酎「大隅 <OSUMI>」ができあがった。

鹿児島県には薩摩半島と大隈半島があり、大隅酒造は東側の大隈半島のちょうど付け根に位置しており、桜島がよく見えるロケーションだ。県内にある114蔵元のうちのひとつで、2005年に創業し、2014年9月からサントリースピリッツの100%子会社として、主に乙類焼酎を製造している。

「大隅 <OSUMI>」は、鹿児島の厳選素材を用いている。ひとつは大隅産の黄金千貫 という白い皮の芋で、黒ボク土で育つことで焼酎づくりに適したでんぷん質が多く良質だ。この黄金千貫だけを使っていて、シーズンである9月から12月にかけて新鮮な芋で仕込んでいる。また、桜島などの火山の噴火によって形成されたシラス台地によって磨かれ、適度なミネラル分を含んだ水を仕込みに使用している。また、鹿児島の職人が徹底した品質管理を行っており、例えば畑から運ばれてきた黄金千貫を1本ずつ選別して大きさを整え、傷んだ部分は丁寧に手作業で取り除く。仕込みについては、麹は国産米でつくった黒麹で、熟練の蔵人が五感を使ってもろみの温度管理や匂いのチェックを行っている。

そして蒸溜は、サントリーならではのウイスキーの知見、技術を取り入れた独自製法だ。蒸溜経過時間とともに、香りが変化する。初めは華やかな香りで、次にホクホクした芋の甘みやコクが感じられる香りとなる。その後は、脂肪酸などにより雑味や苦味を伴ういわゆる焼酎臭さが出始め、最後に焦げ臭となる。通常の焼酎は最後の焦げ臭部分だけは使わない。しかしこの「大隅 <OSUMI>」では前半部分のみを用いるため、芋の香りがとてもよく、甘やかな香りになり、味わいのキレもよくなる。これを「香り厳選蒸溜」と名づけた。ふかし芋のようなふっくらした甘い香りが華やかで、口あたりがなめらかで、余韻を残しながらも後味がすっきりしているのが特長だ。新しい技術で焼酎の世界に新風を吹き込む。

 

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3月号は「日本ワイン、日本の酒類消費、ピエモンテワイン」特集です。
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