ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブラン & ブラゾン ロゼの新たな装い “CLASSIC NEW”

ペリエ ジュエのクラシックライン「ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブラン」と「ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ」。いずれもペリエ ジュエ ベル エポックのすぐ下の妹的な存在と言ってもいいだろうか。今年の春にその装いが一新され、さらにベル エポックのイメージに近づいたように感じられる。お披露目の時に”CLASSIC NEW” という言葉が使われていたのはどうしてだろう? 素朴な疑問を最高醸造責任者のエルヴェ・デシャンさんに投げかけてみた。

 

レトロな雰囲気の艶やかな形

細く長い首となで肩のボトルの形は目を引く。なんとなくレトロなイメージもする。この新たな形についてエルヴェさんに尋ねると「これは、1955年ヴィンテージから造っていたブラゾン・ド・フランスのボトルのリバイバル」だという。

昔は、シャンパーニュのボトルはすべて手吹きだったので、形が整った後に木の板の上にボトルを置いておくと、冷めるまでにガラスそのものの重さで自然にこのような形状になった。だから、少し似た形のボトルがいくつかのシャンパーニュのメゾンのプレステージ・キュヴェなどに採用されているというわけだ。なるほど、と合点した。

そして、今春の新装にあわせて、インスピレーションを与えた当時のブラゾン・ド・フランスの貴重なボトルが1本披露された。まるで美術品のように綺麗に保管されているボトルの胸元には、紋章があった。

盾のモチーフの左半分には、フランス王家の紋章である百合の花がいくつも描かれている。そして右上の部分は、アンリ4世(エンリケ3世)時代のナバラ王国の紋章が描かれているが、1987年から2000年の間は、エペルネ州の旗であるバラの花が描かれていたこともある。右下は、シャンパーニュ州の旗の模様なのだという。

このようなメゾンの歴史と伝統を反映した新たな装いなので、”CLASSIC NEW” なのだ。

 

ブラゾン・ド・フランスはふたつめのプレステージ・キュヴェだった

「私が入社した1983年には、実はプレステージ・キュヴェは2種類あった」とエルヴェさん。1964年が初ヴィンテージだったベル エポックと、1955年からのブラゾン・ド・フランスがプレステージ・キュヴェとして共存していた時代があるということだった。

ブラゾン・ド・フランスは、1955年から、59年、61年、64年、66年、71年、73年、75年、76年、78年と続いた。この存在が日本であまり知られていないのは、生産量が少量で、供給先がフランス、イタリア、スイスなどに限られていたからだ。1975年から1990年までは、ハイエンドのホテル&レストランのグループとして知られる「ルレ・エ・シャトー」に加盟しているトップレストランのパートナーとして取り扱われていたという。

当時からベル エポックはシャルドネが多いエレガントなスタイルなのに対し、ブラゾン・ド・フランスは、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエを3分の1ずつブレンドしていたため、より黒ブドウが多く力強くリッチな味わいだったから、スタイルが異なっていた。クラシックながっちりした味わいのブラゾン・ド・フランスは、食事によく合うシャンパーニュとしてセレブの間で愉しまれていたのだ。

しかしその後、ブラゾンは変化していく。それまではミレジメだったブラゾン・ド・フランスは、1984年からはノン・ヴィンテージになった。そして同年からロゼが生まれることになる。さらに、2001年になるとボトルを現代のシャンパーニュのスタンダードの形にし、白の生産はストップされた。この時に、ロゼだけは「ブラゾン ロゼ」と改名して単独で残ることになったのだ。

 

「ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブラン」がエレガンスを表すのに対し、「ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ」はブラゾン・ド・フランスの流れを汲み美食家を喜ばせる芳醇で複雑なスタイルを踏襲している。そこで今回もエルヴェさんに、それぞれにオススメのお料理を挙げてもらった。

「ブラン・ド・ブランは、ホタテや生牡蠣、あるいは甲殻類など鮮魚とともに。お刺身やカルパッチョでも。ブラゾン ロゼは、低温調理したアニョー・ド・レ(乳飲み仔羊)がとてもよく合う」とのことだった。是非試してみていただきたい! (Y. Nagoshi)

輸入元:ペルノ・リカール・ジャパン

トップ画像:「こうして横にして瓶内熟成している過程でも、オリと液体との接触面積は通常のボトルと変わりはない」とエルヴェさん

 

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