- 2019-3-8
- Wines, イタリア Italy

1996年から開催されているバローロ、バルバレスコ、ロエロと各リゼルヴァの最新ヴィンテージを利くテイスティングイベント、ネッビオーロ・プリマが1月にアルバで開催された。参加ワイナリーは201軒。試飲ワイン数は4日間でおよそ300本。また同時開催のグランディ・ランゲでは206人の生産者がスタンドに立ち、ネッビオーロ以外の品種やさまざまなヴィンテージのワインを手づからサービスしワインの説明を行った。このふたつのイベントを通して見た、最新ヴィンテージの傾向とランゲ地域の現在をレポートする。
<ヴィンテージ情報>
バローロ・バルバレスコ・アルバ・ランゲ・ドリアーニ・コンソルツィオによるヴィンテージ情報は以下のとおり。
2015年
2015年は大雪で始まり、土が水をしっかり補給することができた。この要素が2月のマイルドな陽気と合わさることで生育サイクルが進み、発芽は2014年より早く、開花も5月中旬に始まり、結実も素晴らしいものとなった。5月末から6月10日まで雨が続いたが、6月中旬から7月いっぱい雨が降らず、平均気温の最高値を超える日が続いた。7月の最高気温は40度、平均気温も30度を超えた。しかしながら、年初に降った雨のおかげで、畑は暑さのストレスを受けることはなかった。初夏の記録的な高温はぶどうの熟成を前年より10日早めたが、これはまだ通常範囲と言え、また、生産量も通常と変わらなかった。
問題は熱射によるぶどうへのダメージで、とくに南と南西向きの畑では、除葉への注意と、グリーンハーベストによる選果が必要となった。しかし近年稀に見る暑い気候も、ぶどうをカビから守るという利点はあった。
一部の地域では雹に見舞われたが、幸いなことに被害は最小限に抑えられた。白品種の収穫は8月末に始まり、9月中旬まで行われた。収穫されたぶどうは健全で、酸、Ph3.2、糖度(19.3)ともに分析結果も良好だった。
ドルチェットの収穫は9月第2週にスタート。猛暑によってほかの品種より酸度は落ちたが、深い色とソフトな風味を生むアントシアニンの量は豊富だった。(略)
(Megumi Niahida)
取材協力:Albeisa & Consorzio di Tutela Barolo Barbaresco Alba Langhe e Dogliani
つづく
<際立っていた生産者とワイン> <ランゲ品種の今/ドリアーニ減少傾向に> <アルベイサ新会長による新しい取り組み> <昨今のワイナリー事情>Mauro Veglio/Burzi <復活した品種 ナシェッタ> <ネッビオーロ・ノブレス>
つづきはWANDS 2019年3月号をご覧ください。
3月号は「日本ワイン、日本の酒類消費、ピエモンテワイン」特集です。
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