プレミアムワインを1,780円で提供できるわけ。モントレーのシャイド・ヴィンヤーズ

小売1,780円のカリフォルニア産プレミアム・ヴァラエタルワインがある。オルカ・インターナショナルの輸入販売する「ランチ32」である。このワイン、なんとブドウはすべて自社畑産で、歴としたエステートワインだという。

このクオリティプライスワインを生産するのはモントレーのシャイド・ヴィンヤーズだ。このワイナリーの所有畑は1,600haもの広さ。モントレーAVA全体の栽培面積の10%をシャイド家が所有している。ただし1,600haで収穫するブドウのうちの25%だけを自社ワインに使い、残りはすべて売却している。「ランチ32」を小売1,780円で販売できる理由がここにある。

8月上旬、おりしも日本列島が熱波ですっぽり覆われているとき、シャイド・ヴィンヤーズからオーナー・ファミリーの一員、ハイディ・シャイド(代表取締役副社長)が来日して試飲会を開いた。ハイディ・シャイドにワイナリーの来歴とモントレーのブドウ栽培環境を聞いた。

 

シャイド・ヴィンヤーズはハイディの父、アル・シャイドが1972年にモントレー・カウンティのグリーン・フィールドの町はずれに4haの土地を購入してブドウ樹を植えたのが始まりだという。当時のモントレー・カウンティは、ワイン用ブドウ栽培が始まったばかりで、どんな品種をどこに植えたらよいのか誰にも分からない時代だった。アルはUCデイヴィス校のA.J.ウィンクラー教授に師事した。ウィンクラー教授はアメリン教授と共同で平均気温を積算した「デグリー・デイズDD」を基にブドウ栽培地の気候を5つに区分していた。

ウィンクラーによるとモントレー・カウンティにはリージョンⅠ(ドイツ、アルザス、シャンパーニュ、ブルゴーニュに相当)からリージョンⅣ(スペイン中央部、ドウロに相当)の気候地域が存在するという。それを聞いたアルは、カウンティ内の土地を次々と購入し、それぞれの気候区分に適した品種を植栽していったという。

モントレー・カウンティの地形は、ガビラン山脈とサンタ・ルシア・ハイランズが谷合(サリナス・ヴァレー)を作り、その中央をサリナス川が南東から北西に向かって流れている。ブドウ栽培が盛んになるにつれて、カウンティ内のいくつもの栽培地が次々とAVAに認定されてきた。(K. Bansho)

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