岩手県産漆や白樺活性炭使用「クラフトジン」「クラフトウオッカ」発売

日本酒蔵元の南部美人(岩手)は、酒米原料のアルコールをベースに、地元の素材を使った「南部美人クラフトジン」「同ウオッカ」を9月中旬から発売する。

2020年にコロナ対応で消毒用アルコールの生産を開始。同じ製法でスピリッツ類の製造が可能であり、“酒米は本来、飲んで楽しむためのもの”との想いもあって、二戸市下斗米の「馬仙峡蔵」敷地内に蒸留所を開設し、今年2月に製造免許を取得して稼働を始めた。

ベーススピリッツは、コロナ禍で販売量が激減している清酒用の酒造好適米(おもに「ぎんおとめ」)を原料に使用。ジンは二戸市特産の「浄法寺漆」を、木を浸漬させる方法でボタニカルを抽出。ウオッカは久慈市産の白樺活性炭でろ過した。

「ファーストロット」は8月18日発売の特別限定品として、ジン、ウオッカとも200㎖1万円(税別)で数量限定販売。その後は「クラフトジン」が700㎖4,300円、200㎖1,650円。「クラフトウオッカ」は700㎖3,900円、200㎖1,350円。国内製造ジン、ウオッカとしては始めて「ビーガン」認証を取得。

 8月18日に岩手で行った新商品発表会で久慈浩介社長は「南部美人は1902年創業で、今年で119年の歴史を繋いできた。しかし今回発売するジンとウオッカは日本酒とは全く別のもので、“119年目のベンチャー事業”として取り組む。新型コロナにより多くの企業がダメージを受けている。南部美人も同様だがここであきらめるわけにはいかない。新業態にも挑戦し、事業再構築をしながら、コロナを受け身でやり過ごすのではなく、やれるすべての手を使い、コロナ後の世界に生き残るために命がけで119年続いた蔵と必死に頑張ってくれている社員を守り通す覚悟です」と強い思いを話していた。

 

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