大手4社のビール類2022年上半期出荷が10年ぶりプラス 業務用持ち直しが追い風

ビール大手4社が発表した2022年上半期(1~6月)のビール類販売数量は前年比103%で、上半期としては2012年以来10年ぶりに前年を上回った。
3年ぶりに行動制限のないGWを迎えたことなどから業務用が持ち直した。ただ、コロナ禍前の水準にはまだ届かず、秋の値上げを前に、引き続き予断を許さない状況にある。

カテゴリー別の内訳では、業務用の回復を受けてビールが120%と大きく伸ばした一方、発泡酒は96%、新ジャンルは91%と推定される。

アサヒビールはカテゴリー別では売上金額で公表しており、1~6月実績はビール類計で115%。フルリニューアルした「スーパードライ」の伸長と業務用の回復に加え、「アサヒ生ビール(通称マルエフ)」や「アサヒ生ビール黒生」の好調が寄与した。
ブランド別は販売数量で「スーパードライ」が118%の2965万ケース(大びん換算)。缶が109%、瓶・樽は141%。「マルエフ」は累計309万ケースと好調で、7月中旬から北海道工場でも製造を始め、生産体制を強化。「黒生」は年間計画を5割増の150万ケースに上方修正しているが、上半期で110万ケースを達成した。発泡酒「スタイルフリー」は102%の588万ケース。「クリアアサヒ」は90%の667万ケース。

キリンビールはビール類計96%。うちビール102%で2年連続のプラスだったが、発泡酒94%、新ジャンル94%。
「一番搾り」は113%。6月単月では121%と勢いを加速させている。発泡酒「淡麗グリーンラベル」は92%、新ジャンル「のどごし<生>」は87%、「本麒麟」は94%だった。

サントリーはビール類計で103%となり、同社の上半期としては3年ぶりに前年実績を上回った。
ビールは134%と市場水準を大幅に上回る動き。缶製品では「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドや「パーフェクトサントリービール」の好調により116%。業務用の瓶・樽は1.7倍と大きく伸ばした。「パーフェクトサントリービール」は料飲店限定の「パーフェクトサントリービール樽詰」が1,800店舗で取り扱われて好評を博しており、142%と好調に推移している。新ジャンルは93%だった。

サッポロビールはビール類計で103%と業界水準並みの伸長。内訳はビール111%、発泡酒90%、新ジャンル91%。ビールは業務用商品の出荷が前年を大幅に上回った。「黒ラベル」ブランド計は112%の607万ケースで、「黒ラベル」単体も112%。「ヱビスブランド」計は96%の263万ケースで、「ヱビス」単体も96%。新ジャンルでは「GOLD STAR」が105%の302万ケースと順調。「麦とホップ」ブランド計は81%の229万ケース。

業務用市場の回復で持ち直しの動きを見せるビール類市場だが、4社がそれぞれ10月1日からのビール類値上げを決めている。原材料価格や資材、物流費の高騰によるもので、ビール類のほかRTDや洋酒、ノンアルも対象で6%~13%程度上がる見込み。消費への影響が懸念されるところで、悩ましい夏商戦となりそうだ。

 

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