8月20日、神楽坂ワイン倶楽部は、都内で日本ワインの持ち寄り会「日本ワイン100人の100種〜日本の夏 日本ワインの力」を開催した。同倶楽部は日本ワインの愛好家が集う会で、2016年に創設。大和葡萄酒の代表取締役社長の萩原保樹氏が会長を務め、現会員数は2,000名を超える。ワイナリー訪問や収穫体験、交流会など、年間を通じて様々なイベントを開催し、日本ワインの輪を全国に広げている。
このイベントには104名が参加し、全国から126種の日本ワインが持ち寄られた。また倶楽部会員とは別に、秩父兎田ワイナリー、大和葡萄酒、東晨洋酒、フジッコワイナリー、はすみふぁーむ、マンズワイン 小諸ワイナリー、岩の原葡萄園の7社のワイナリーが参加。造り手と飲み手が直接交流し、産地の環境や畑づくりについて詳しく聞く機会となった。会場は東京の街を一望できる汐留シティセンター42階「Prime42」。残暑の夏を、参加者はそれぞれが持ち寄った日本ワインで楽しんだ。
ブースは北は北海道から、南は中国四国九州まで、地方ごとに分かれていた。最も出品が多かったのは山梨(19名)と信越(長野・新潟、19名)。山梨ブースは甲州のほかマスカット・ベーリーAが多く揃い、日本固有品種の単一ワインによる飲み比べができた一方で、信越ブースはシャルドネやメルロ、カベルネ・ソーヴィニヨンなど国際品種の単一またはブレンドがほとんどという傾向が見られた。
ワイナリーがゲスト参加したこともあり、ちょうど今年の日本ワインコンクールで金賞を獲得した話題の銘柄も出品。岩の原葡萄園の「ヘリテイジ 2019」や、金賞・部門最高賞のW受賞で一躍注目される、マンズワイン 小諸ワイナリーの「ソラリス 千曲川 メルロー 2018」「ソラリス 信濃リースリング クリオ・エクストラ 2019」などだ。「ソラリス」のメルロは見事な優美さと口当たりの滑らかさ。信濃リースリングは、香りと果実味が凝縮したエレガントな甘口だった。
現在、全国に神楽坂ワイン倶楽部をはじめとするワイン倶楽部は15あり、萩原会長によると、今後の構想として、これらの倶楽部による「”自然派”ワインコンクール」の開催を検討していると言う。(N. Miyata)
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