【特集】日本ワイン ワイナリー数400場超に 山梨・長野・北海道に集中

今春国税庁が発表した「酒類製造業及び酒類卸売業の概況(令和3年調査分)」によれば、全国のワイナリー数は413場となった。
47都道府県中44都道府県にワイナリーが存在する。
しかし、中には1県1ワイナリーという場合もある。
圧倒的に数が多くしかも増えているのは、山梨、長野、北海道だ。
土地の確保からブドウの植樹・栽培、そして醸造・熟成・販売と、ワイン造りには多くの人や時間を必要とし、地元との連携も必須事項だ。これら3道県で増えている背景、ワイナリーと自治体や地元との連携や共生について、
いくつか取材を試みた。また、日本ワインの最新情報もお届けする。

取材・文 名越康子(P7~17)、宮田渚(P18)

日本ワインの行方

国税庁が今春発表した「酒類製造業及び酒類卸売業者の概況(令和3年分)」によると、令和3年(2021年)1月1日現在の全国ワイナリー数は413場となった(同時期での果実酒製造免許場数は664場)。上位の山梨県、長野県、北海道の3地域で全体の48.4%を占めているだけでなく、ここ数年で増加している場数の大半も3地域に集中している(下のグラフ参照)。現状を把握するために、それぞれの自治体や関係者に取材した。

山梨県

山梨県は5年間で10場増加し92場となり、変わらず第1位を保っている。山梨県によると、ワイン用ブドウ栽培の振興のため、栽培の省力化、甲州を中心に良質な系統選抜を行ってきた(温暖化に対応するための新品種は本誌P17参照)。甲州の場合、果樹試験場において選抜した8系統からさらに4系統に絞り込み、平成30年(2018年)から推奨系統の苗木を毎年1,000本供給(販売)している。近年の動きとして、北杜市ですでに10社以上が新たな畑を拓いていると言う。耕作放棄地などをまとめ、圃場整備をした土地の活用が始まっているのだ。標高
が高く冷涼だが、晴天率が高く、広い面積が取れるので作業効率が高いことなどが着目ポイントである。

続きは、WANDS 10月号
【特集】ワイナリー数は400場超に 日本ワインの行方/深淵に触れる ウイスキーの新たな潮流
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