明治屋がサゼラック社試飲セミナー マスターブレンダーのドリュー・メイヴィル氏迎え

明治屋は、アメリカの酒造会社サゼラック社からマスターブレンダーのドリュー・メイヴィル氏が来日したのを機に、今春発売予定のバーボン新商品などを揃えた試飲セミナーを2月28日に都内で開いた。

 明治屋は昨年6月にサゼラック社と総代理店契約を締結し、「アーリー・タイムズ ホワイト」の世界先行発売を始め、「バッファロー・トレース」や「サゼラック・ライ」などを輸入販売している。磯野太市郎社長は「ハイクオリティで魅力にあふれ、希少なブランドを取り扱いできることは大変喜ばしい。日本市場で充分に浸透できるよう全社を挙げて提案していく」と拡販に力を入れる。

来日したドリュー・メイヴィル氏はシーグラム社で23年の経験を積んだ“シーグラム社最後のマスターブレンダー”で、その後2年ディアジオ社に勤めたのち、2004年から現在までサゼラック社のマスターブレンダーとしてバッファロー・トレース蒸留所の製品を管掌する。
マスターブレンダーの仕事についてメイヴィル氏は「原料、発酵、蒸留、樽詰めまでをマスターディスティラーが行い、その後の様々なブレンドを行っていくのがマスターブレンダー。ブレンドの真髄は、独自のフレーバーを作り出すこと、蒸留した年や原料、樽などによる変数を1つの商品として均一性を担保すること。テイスティングプロファイルを均一にする責任があります」と話した。
 試飲に供された「アーリー・タイムズ  ゴールド」は今春に日本で発売予定。
「ケンタッキー・ストレート・バーボン・ウイスキー。マッシュビルは79%コーン、11%ライ、10%大麦で、独自酵母で発酵。愛好家のために作られたバーボン。どんなシーンにもぴったりで、ニート、ロック、ハイボールで楽しめます」とメイヴィル氏。香りはバニラ、アプリコット、洋ナシ、チェリー、ライのスパイシーさ、シトラスやメイプルシュガー。味わいは心地よい甘さの桃・アプリコット・プラムなどに黒糖のニュアンスが加わり、スパイス、トフィー、ダークフルーツ、焦がしたキャラメル、オークへと変化する。
フィニッシュは長く滑らかで、スパイシー、ドライ、樽の深みがある。
なお、「アーリー・タイムズ」は生産拠点を1923年にブラウン・フォーマン社が買収した際にケンタッキー州ルイビルに移していたが、2020年にサゼラック社が買収してから、再び創業時のケンタッキー州バーズタウンに戻した、との説明もあった。

バーボン「バッファロー・トレース」ではテイスティングのほか蒸留所の拡張について説明した。
10年間で12億ドルを投資した工事が進行中で、樽倉庫は4カ月に1棟のスピードで建設が進んでおり、1棟58,800樽を収容する熟成庫が計30棟となる予定。また8つの発酵槽が追加されて全部で24の発酵槽が稼働。また2基目のコラムスチルも設置し、既に稼働中だという。
「2006年からはマイクロディスティラリーが稼働。2013年には実験倉庫「ウェアハウスX」も加え、光・温度・湿度・空気の流れなどが浮く制にどのような影響をあたれるか様々な実験を行い、『E.H.テイラー4グレイン』など高い評価を得た51種類のウイスキーをリリースしている」(メイヴィル氏)。

このほか今春発売予定の、“Jr”表記が取れたバーボン「スタッグ2022」、プレミアムバーボン「ジョージ・T・スタッグ2022」、「パピー・ヴァン・ウィンクル15年」、および「バッファロー・トレース アンティークコレクション」、「サゼラック ライ、「サザン・カンフォート」や、参考出品で「ペイショーズ・ビターズ」、テキーラ「コラソン」、ラグジュアリーラム「ジャング&ウルフ」などを紹介した。

 

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