4月のスマイル試飲会、フランスと南アからメーカーが来日

写真/ジャン・クロード・マス エステーツ&ブランズより来日したアジア・エクスポート・マネージャーのケヴィン・フローレス氏(左)と、シャノンの経営者スチュアート・ダウンズ氏。

4月18日、スマイルがホテルモントレ銀座で試飲会を開催した。この日、フランスのジャン・クロード・マスと南アフリカのシャノンから営業担当者が来日した。

●南仏ラングドック=ルシヨンで15のシャトーを所有するジャン・クロード・マス エステーツ&ブランズ。オーガニック農法に長年取り組んできた生産者だ。「現在、全体の畑の50%がオーガニック認証済。将来的には100%にしたい」と、同社のアジア・エクスポート・マネージャーのケヴィン・フローレス氏。同社ブランドのうち「キュヴェ・セクレテ」は亜硫酸無添加のオーガニックワインで、ヴィオニエ、シラーなど試飲会では5種を紹介。いずれもテクスチャーがやわらかく飲みやすい。その中でも年ごとに味わいの変化は見られるかと、フローレス氏に尋ねると「我が社のワインは、毎年同じ味わいをキープしたいと、オーナーのジャン・クロードは望んでいる。だから異なる区画のブドウをアッサンブラージュして、毎年同じ品質をキープできるように努めている。ただしシャルドネは、2022年は暖かい年だったので、2021年より若干フルーティだと感じるかもしれない」と語った。

白黒反転のラベルは写真のネガを表しているという、「シャノン ブラック 2018」。

●南アフリカのワイナリー、シャノンの拠点は、とくに冷涼な産地として知られるWOエルギンだ。栽培家ジェームス・ダウンズ氏の兄で共同経営者のスチュアート・ダウンズ氏が解説した。もともと一家はリンゴ栽培農家であったことから「クローンへの関心がとくに高かった」と言う。例えば「シャノン ロックヴューリッジ ピノ・ノワール 2019」は113、115、667の3種のクローンのブレンド。果実味とスパイス感がバランスを取る。「同 ロックンローラー ピノ・ノワール 2021」はもっとも古い樹のある畑で、クローンは113のみ使用。よりフレッシュでピュアなスタイル。

そして、シャノンが得意とするもうひとつの黒ブドウ品種がメルロである。3haの畑を5つの区画に分け、フレンチクローン2種とイタリアンクローン3種を栽培する。「シャノン マウントパレット 2018」はその5種のクローンで造られた凝縮感のある一本。そして試飲会で披露されたとっておきは、毎年、最良の出来のクローン1種を選び、極少量だけ醸造する「シャノン ブラック 2018」だ。仏オーク樽でMLF、22か月熟成。2018年はMO12(イタリアンクローン)、オークや黒胡椒の香りにしなやかな酸。生産本数わずか905本。

(N. Miyata)

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