ニュージーランド大使館商務部とニュージーランド政府観光局、ワインと観光の魅力を発信

ニュージーランド大使館商務部とニュージーランド政府観光局は、世界で注目度が高まるニュージーランドワインとその地を旅する魅力を伝えるメディア対象のセミナーイベント「ワインで旅するニュージーランド」を、昨年12月12日に東京・渋谷区のニュージーランド大使館で開催した。

 ニュージーランドの食品・飲料の認知度や嗜好、購買率向上を目指して2020年から展開しているグローバルキャンペーン「思いやりで、できている。(Made with Care)」の一環。大使館商務部トレードコミッショナーのカイリー・アーチャー氏は「ニュージーランドでは、サステナビリティが世界の関心事となるずっと以前から、土地や自然を守り、次の世代に引き継ぐことが自分たちの役割だという強い信念を身につけている。ニュージーランドの美しい自然環境と豊かな土壌、生産者と農産物の強い結びつきを紹介するキャンペーンに継続して取り組んでいる」と説明した。
ヘイミッシュ・クーパー駐日ニュージーランド大使は「ニュージーランドと日本は広い分野で友好関係を構築している。2022年に外交樹立70周年を迎え、双方向の人的交流はコロナ禍前に戻りつつある。高品質なニュージーランドワインやチーズなどを楽しんでほしい。より多くの方が関心を持ってくれるよう願う」と話した。

セミナーでは、ワインディレクターの田邊公一氏がニュージーランドワインの概況と、6種のワインとチーズのペアリングを紹介。「ニュージーランドのワイン産地は一部を除いて西岸海洋性気候。島中央部のサザンアルプスが西からの風を遮り、東側の天候は比較的穏やか。南島のセントラルオタゴだけ大陸性気候で、ピノ・ノワールの産地で有名。それぞれ昼夜の寒暖差、夏と冬の寒暖差が大きく、各地域の特徴を持ったワインが楽しめる」と説明した。
テイスティングでは、白ワインはホークスベイ「トリニティ・ヒル・ギムレット・グラヴェルズ シャルドネ2021」、ギズボーン「ヴィラ・マリア マクダーミッド・ヒル シャルドネ2021」、ネルソン「トフ・フェヌア・マトゥア シャルドネ2020」を紹介。
主要品種はソーヴィニヨン・ブランだが、田邊氏が「キャラクターの幅があり、産地の特徴を感じやすいことからあえてシャルドネで揃えた」と説明する。
「トフ・フェヌア・マトゥア シャルドネ2020」はアッパー・ムーテレ地区マタウ区画。全房圧搾のブドウを一部は天然発酵させ、毎週のバトナージュで酵母の自己消化を促進。熟した核果と鮮やかな柑橘系果皮の層とヘーゼルナッツや火打石、樽由来のスパイシーさがあり長く続く余韻が楽しめる。

赤ワインは、ワイタキバレー(カンタベリー)の「ヴァリ・ワイタキ ヴィンヤード ピノ・ノワール2021」、マールボロ「テ・パ リザーブ コレクション テイラー リヴァー ピノ・ノワール2020」、セントラル オタゴ「プロフェッツ・ロック ホーム・ヴィンヤード2019」を紹介。
「プロフェッツ・ロック ホーム・ヴィンヤード2019」はサブリージョンのベンディゴの丘陵区画にあるホーム・ヴィンヤードのブドウから造られた。珍しい粘土質と石灰質の土壌で、1999年~2001年に開墾し、7.5haで7種類のピノ・ノワールのクローン、0.5haでピノ・グリを栽培。発酵は天然酵母のみ。ブドウからの抽出量を低く保つため小さな開放式タンクで櫂入れは一度だけ行う。17か月間樽に入れた後、マロラクティック発酵に移行。フィルタリングなしでディアムコルクによって瓶詰め。ベリーやカシス、ベーキングスパイスとスモーキーな樽香、滑らかなタンニンが組み合わさり、凝縮したエレガントな味わいが楽しめる。
チーズはフォンテラが輸入するカピティ社のもので、白はチェダーチーズ「パカリ」、赤はブルーチーズ「キコランギ」と合わせた。
また、元「地球の歩き方」のトラベルエディター伊澤慶一氏がワイナリー巡り情報を説明。オークランドからフェリーで40分のところにある、“知られざるワインの島”ワイヘキ島を紹介した。

 

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