MHDモエヘネシーディアジオ、20年ぶり復活の「アードベッグ17年」限定発売

MHD モエ ヘネシー ディアジオが取り扱うスコットランド・アイラ島のウイスキーブランド「アードベッグ」は、2004年に販売終了した「アードベッグ17年」を復活させ、9月25~27日に会費無料のファンクラブ“アードベッグ コミッティー”ストアで抽選販売を行う。

 「アードベッグ17年」は、爽やかさと微かな薬っぽさ、独特のミネラル感を感じさせる、甘い香りとモルトのうまみが見事に調和した味わいが特徴。Abv40%、容量700㎖、希望小売3万800円(税込み)。
1815年創業のアードベッグ蒸留所は1885年頃にはアイラ島で最大規模の生産量にまで拡大するも、不況の影響などで1981年に一度閉鎖している。87年にアライド社傘下となり89年から再稼働するが生産量は微々たるもので96年に再び操業停止。しかし97年にグレンモーレンジィ社が買収して生産を再開し、その後はシングルモルトとして高い人気を集めるようになっていった。
この97年の操業再開の時に始めてリリースされたうちのひとつが「アードベッグ17年」。その後、2000年に現在の主力商品「アードベッグ10年」が発売。LVMHがグレンモーレンジィを買収した2004年に「17年」は販売終了となるが、それまでアードベギャン(世界中の熱狂的なアードベッグファン)の心を掴み続けてきた。

約20年ぶりに復活させるにあたり、アードベッグ最高蒸留・製造責任者のビル・ラムズデン博士は、当時の味わいを再現するため、発売当時の「アードベッグ17年」と同じAbv40%で、チルフィルタリグを行い、かつての“古き良き時代”をほうふつとさせる味わいを完成させた。

 9月11日に都内で行われた記念イベントには、ラムズデン博士とMHDシングルモルトアンバサダーのロバート(ビル)・ストックウェル氏が登壇。「アードベッグ17年」と「同10年」のテイスティングと、再発売の経緯を説明した。
「アードベッグ17年」は、フレッシュでクリーンな香り、松脂、海のしぶき、ラベンダーの石鹸のニュアンスがあり、とても優しく、控えめでエレガント。加水すると甘いピートの煙、麦芽のほのかな香りと独特のミネラル感、微かにトーストしたパンの香りが感じられる。味わいは美しくクリーミーなテクスチャーに続き、アニス風味のトフィー、カフェラテ、フェンネル、微かに薬用せっけんが調和する。ピートの煙は存在するが、非常に控えめで、コシのあるオーク、ココアパウダー、タールの長い余韻へと続く。
「『17年』は『10年』とは似て非なるもので、まるで従兄弟のような存在。日常とは違う、日曜日に乗るスポーツカーのように感じられると思います」。
 2004年に終売したのは、原酒のストックが無くなったので、止めざるを得なかったのだという。
「ただ、全て止めるのではなく、“キルダルトンスタイル”と言われるライトピートの原酒を毎年少しだけ秘密に貯蔵していました。そして時には『25年』や『トリー・バン』に使うこともありました」。
「アードベッグ17年」はカルト的な存在でずっとチャレンジする機会をうかがっていたのだともいう。実験的に製造を続けていたライトピート原酒が17~18年となったときにテイスティングしてみたところ、昔の『17年』に似ていると感じたことから。復活に踏み切ったと話す。
「新しい『17年』を飲んで感じてほしいのは、これはレアなウイスキーであるということです。ずっと作り続けられるかもわかりません。通常のものとは少し違う『アードベッグ』。なるべくストレートで、もしくはほんの少しの加水で楽しんでほしい。ハイボールは好きですが、『17年』にはお勧めできません。『10年』と比べてもデリケートで繊細です。『17年』を注いだグラスには、注ぎ足すのも『17年』だけにしてほしい」。

抽選販売受付は「アードベッグコミッティーストア」(https://www.ardbegjp.com/products/ardbeg-17yo

 

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