フランクランド・エステート&ピカーディ 南氷洋の冷涼産地が織りなす魅力

フランクランド・エステートのハンター・スミス氏(右)と、ピカー ディのダン・パネル氏。
9月に来日し、輸入元のヴィレッジ・セラーズが合同試飲セミナーを開催した。

西オーストラリアの2つの産地に焦点を当てる。グレート・サザンの小地区フランクランド・リヴァーと、西南端の産地ペンバートンだ。テロワールは南極海からの冷たい風が育み、巨大なユーカリの森が茂る。その条件を最大限に生かすワイナリー2つの挑戦を追う。

 

フラクンランド・エステート

リースリングを愛する家族経営のワイナリーである。ハンター・スミス氏の両親が、1988年にフランクランド・リヴァーにブドウを植えて始まった。自社畑は40haで、オーガニック栽培を実践する。フランクランド・リヴァーは人里離れた隣の孤島で、「広大な土地に小さな畑が点在している。標高300mにあって、昼夜の寒暖差が大きい。夏でも夜間気温は10°C以下になり、リースリングの酸を理想的に保ってくれる」と、スミス氏は言う。電力供給は太陽光発電を入れ、収穫期以外はそれで賄う。

土壌は赤茶色で鉄分をたっぷり含み、下層は粘土質だ。「ワインからはフリンティさが感じられると思う。この土地らしさを引き出すため、小樽ではなく大樽醸造する」と、スミス氏。栽培はリースリングの酸を重視して改善した。(つづく)

ピカーディ

ペンバートンに位置するピカーディは、ブルゴーニュスタイルのワイン造りに挑戦している。創業者のビルとサンドラ・パネル夫妻は、マーガレット・リヴァーを拓いたパイオニアだ。夫妻は1969年にモスウッドを創業し、キース・マグフォードに譲り渡した後、1984年にブルゴーニュへ渡った。
ヴォルネイのドメーヌ・ド・ラ・プス・ドールの共同経営に携わった後、1993年、オーストラリアでピノ・ノワールをやりたい思いから、子供たちと共にピカーディを創業した。息子にして二代目オーナーのダン・パネル氏は、クローン選択に独自の哲学を持つ。
「シャルドネは4種、ピノ・ノワールは11種のクローンを使用している。ディジョン・クローンを中心に、複数のクローンを巧みに組み合わせることで、 複雑味のある面白いワインができる」。(つづく)

 

※記事の全文は本誌「WANDS 11-12月号」をご覧ください

PR 問い合わせ:ヴィレッジ・セラーズ
☎︎0766-72-8680
https://www.village-cellars.co.jp

 

続きは、WANDS 11-12月号
【特集】オーストラリアワインの今
【特集】日本のウイスキーの今とこれから
【特集】日本ワインの課題と展望
【BUYER’S GUIDE】 伝統的製法のスパークリングワイン
をご覧ください。
ウォンズのご購読・ご購入はこちらから

WANDSメルマガ登録

関連記事

ページ上部へ戻る