ロワールワイン委員会、日本で新体制始動:2026年は4都市でマスタークラス展開

写真:本プロモーションで、ロワールワインセミナーの講師を務める中西祐介氏。

ロワールワイン委員会(InterLoire)は、日本市場におけるプロモーション活動を新体制でスタートさせた。同委員会は3年間の事務局運営をオーダスに委託。新体制発足にあたり、メディアおよび業界関係者を対象としたオープニングイベントを開催し、2026年の施策方針を共有した。

新体制下での主軸は、日本ソムリエ協会と連携した主要4都市でのマスタークラスである。参加対象者は日本ソムリエ協会に登録しているソムリエで、2026年5月25日(東京)・7月13日(名古屋)・9月14日(福岡)・11月30日(大阪)の年4回の開催を予定。各回ごとにテーマを絞り込み、品種や産地に踏み込んだ内容を構想しているという。例えば、来月開催される東京回ではシュナン・ブランに特化する予定。講師は通年でソムリエ・エクセレンスの中西祐介氏が務める。*なお、今回のプロモーション対象にはサンセールやプイィ・フュメを擁する中央ロワール(Centre-Loire)は含まれない。

ロワールワイン委員会は、ナント、アンジュ=ソミュール、トゥーレーヌの各地域に広がる34のAOPおよび呼称を統括し、IGPヴァル・ド・ロワールを含め、14県、4万2,000haのワイン産地をカバーしている。数字面の存在感は際立つ。フランス国内におけるシュナン・ブランの99%、カベルネ・フランの93%がロワールで栽培されており、両品種における同産地のシェアは圧倒的だ。生産量の約20%が輸出に回り、輸出構成では白とスパークリングの2カテゴリーで約80%を占める。日本市場は数量ベースで9位、金額ベースで8位に位置する。トップ市場ではないものの、2024年から2025年にかけての輸入実績は数量で前年比0.9%増、金額もほぼ横ばいで推移しており、成熟市場としての底堅さがうかがえる。栽培面ではオーガニック農業または環境認証取得畑が約85%に達しており、2030年までに100%を目指す方針が示された。

ロワール川を模したディスプレイにボトルを並置。ホワイトアスパラガスや白身魚のバターソースなど、産地に縁のある食材を用いたペアリングが供された。

4月7日に開かれたオープニングイベントでは、中西氏によるテイスティングセミナーを実施。クレマン・ド・ロワールに始まり、ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ、トゥーレーヌのソーヴィニヨン、ヴーヴレ(辛口白)、ソミュール・シャンピニー、シノン(赤)、ロゼ・ダンジュー、コトー・デュ・レイヨン(甘口)と全8種を用いて、ロワール流域を西から東へ辿る形で産地の幅を体系的に提示した。とりわけ中西氏は、気候変動の影響下にあるカベルネ・フランの赤について「青みが和らぎ、残った微かな青さがエレガンスに貢献している。今注目すべきワインだ」との見解を示した。

白とスパークリングを輸出の柱としつつも、その先に広がるロワールの多様性をいかに現場に届けるか。新体制下での取り組みは、5月の東京開催から本格始動する。

(N. Miyata) 

オープニングイベントで供されたワインの一部。

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