- 2026-4-28
- NEWS, Whiskey & Spirits, メキシコ Mexico

産業・農と食の多面性を東京で披露
原産スピリッツのソトルも登場
3月12日、東京・在日メキシコ大使館で、メキシコ・チワワ州を紹介するプレス・レセプションが開かれた。主催はチワワ州経済開発省(SIDE)、CNA(メキシコ全国農牧協議会)、在日メキシコ大使館。同月10~13日に東京ビッグサイトで開かれたFOODEX JAPAN 2026への出展に合わせて来日した州内の農業・食品加工・蒸留酒関連の生産者が顔を揃え、広大な州の多面性を、映像と試飲で日本市場に示した。
チワワ州の面積は約24万7000km²と、スペインの約半分に当たる。SIDE代表として登壇したスサナ・ガルシア氏は、対米輸出量がメキシコの州で最大であることを押さえ、自動車・鉄鋼・農業を三本柱として紹介した。会場には唐辛子、サルサ、蜂蜜、牛肉、バーベキュー用の炭など農産・加工食品の生産者も顔を揃え、複数年にわたり日本へ出荷を重ねる唐辛子の生産者は「求めているのは、ただ売ることではなく長期的な信頼関係」と語った。
とりわけ注目を集めたのが、チワワ原産のスピリッツ「ソトル(Sotol)」だ。原産地呼称はチワワ・コアウィラ・ドゥランゴの3州に限定。テキーラと混同されがちだが、原料はアガベではなく、アスパラガス科の野生植物ダシリリオン。過酷な山岳地帯に自生し水分を蓄えるその姿から、現地では「神からの贈り物」とも語られる。テキーラの生産量100に対し、ソトルはわずか0.1という稀少なクラフト蒸留酒だ。
その担い手として登場したのが、創業100年を数える蔵「Don Paulino」。標高2,000m超の山地に自生する野生のダシリリオンのみを用い、職人的な小規模蒸留にこだわる。披露されたのは3種。透明感ある「ウルトラ・クリスタリーノ」、フレンチオーク樽で12か月熟成の「レポサド」、そして同樽で60か月寝かせた最上級「アニェホ」。アニェホはスパイス香と熟成由来の複雑味が層を成し、なめらかなテクスチャーと長い余韻。現時点で日本未輸入。

砂漠と山岳、職人と工業、蒸留酒と食。今回のレセプションは、チワワ州が複数の顔を同時に提示した場となった。















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