スプリング・ヴァレー・ブルワリー クラフトビールブームが加速化するビール多様化元年2018の先陣を切る

スプリング・ヴァレー・ブルワリー(以下SVB)では、代官山のSVBにて2月1日に2018年の戦略および新商品発表を行い、キリンホールディングスの磯崎功典代表取締役社長は、次のように宣言した。今年はビール業界における変化の時で、ビール多様化元年でありクラフトビールブームが加速化すると考えている。SVBがその先陣を切る。

 

「磯崎さんちの小田原みかん」

 昨年まで「みかんエール」として販売していた商品を「磯崎さんちの小田原みかん」として、SVB東京で同日より発売を開始した(この銘柄はこのまま発泡酒として販売する)。磯崎家から無償提供されたみかんを使用しているとのことだが、2017年は天候不順により収穫量は半減した。品質は上々だ。

古川ヘッド・ブルワリー長は、主役のみかんをいかにビールとなじませ爽やかに仕上げるかに注力したという。果肉と果皮をわけ、前者は冷凍してフレッシュな味わいを保ち、後者は乾燥させることで渋みが和らぎ香りも上がった。みかんらしさが十分感じられる香りと味わいだった。

SVBでは、このような限定商品を合計100種類つくってきた実績がある。

 

2018年戦略

キリンホールディングスの磯崎功典代表取締役社長(右)とスプリングバレーブルワリーの和田徹代表取締役社長

SVBの和田徹代表取締役社長は、ここ3年連続でクラフトビール市場は拡大しており、その認知度は昨年で81%にまでのぼり、特に20〜30代の若年層で増えていると説明した。

全国で278軒のクラフトブルワリーが確認され、まだ4万klで全体の1.5%と小さい市場だが、今年は4万7,000klの1.8%まで伸びると予測している。昨年からテスト展開しているタップ・マルシェを今年は本格展開し、業態も映画館や寿司店などへも拡大し6,000店まで増やす。ビールの選択肢が広がってきており、より消費者との接点を拡大したい。4月の酒税法改正に伴うビール定義の拡大により、ビールの新しい楽しみ、選ぶ楽しみが増えると期待している。

SVB事業は、今年ソフトを中心に大刷新する。2018年秋には「新・SVB東京」により、新しい体験プログラムを通してビール文化の提案をしていく。また、京都では京都産原料100%のビールづくりに取り組み、産学連携を通じた地域活性化を行う。2020年までに、異業種コラボによる新・体験拠点を立ち上げ情報発信の拠点とする。東京・横浜・京都の3ヶ所で昨年68万人だった訪問客を、今年は100万人突破を狙う。

 

「SOUR Citrus サワーシトラス」

ビール定義拡大に向けた新商品として、4月26日より「SOUR Citrus サワーシトラス」を新発売する。ビールが苦手、とりあえずはビールだが後はサワーに、料理と合わせて楽しみたい、という人へ向けた商品だ。

3ヶ所のSVBおよびキリン通販サイトDRINXで限定販売する。すだちとかぼすの爽やかな柑橘の香りが特徴で、本当に爽やかな仕上がりだった。

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