ワールドクラス2019 世界&日本大会優勝者によるセミナー開催

ディアジオ社によりロンドンで初めて開催されたバーテンダーのコンペティション「ワールドクラス」は、今年で11年目を迎える。昨年は56か国から2万3,000名が競い、その頂点を競うグローバルファイナルがベルリンで行われた。今年のファイナルはスコットランドのグラスゴーで開かれる。

 

昨年の世界大会優勝者のオーランド・マルツォ氏、日本大会優勝者の新井加奈氏によるセミナーが、2月末に行われた。キリン・ディアジオの西海枝毅 代表取締役社長は、このコンペティションの趣旨が「レイジングザバー」であり、「バーテンダーの皆さんの総合的な力を上げる一助になればと考えている。そして、世界のバーの価値を上げ、バー文化を発展させることが目的だ」とコメントした。「皆さんが自分の価値を見せる、あるいは共有する場所だから、カクテルコンペティションではなくバーテンダーコンペティションと呼んでいる。皆さんは、世の中の変化を常に意識しながら日常の仕事をしているはずで、多面的で多角的に皆さんの総合力を精査する場所だ。チャレンジすれば必ず返ってくるものがあるから、是非チャレンジを」と、セミナー参加者を激励した。

昨年バーテンダー・オブ・ザ・イヤーに輝いたオーランド・マルツォ氏、日本代表でトップ20まで進んだBAR AVANTIの新井加奈氏が語ったポイントを記す。

情報収集、インスピレーション

新井氏は大会に臨むにあたり、酒類、ソース、料理などの書籍を調達して情報収集した。ファイナルはグローバルな大会だから、開催国の文化や背景についても調べた。また、デザインは味に影響するわけではないが、日本の雰囲気を加えることも考え、ハイボールチャレンジで枡と水引きを使った。書籍「科学が想像する新しい味」は、説明に役立った。スパイスやお茶についての知識も使った。

 

グローバルトレンド

マツツォ氏は、多くの人と常にコンタクトし、食産業をはじめ多くのものに目を通し、グローバルトレンドに常にアンテナを張っていた。書籍”Art of Fermentation” も面白い。あらゆるところに情報が落ちている。”Liquid Intelligence” は様々な技術について記されている。エル・ブジのフェラン・アドリアの”Taste Buds Molecules” も参考になった。自分で居心地がよいと思っている場所だけにいるとなかなか新しいものに出会えない。”Start with Why” もお勧めだ。

 

カクテル開発のステップ by Ms. Arai

1:ブランドストーリーから響いた言葉を拾う

2: 経験や知識を重ね、ベース・スピリッツの特長をどう活かすかを決める

3: 自分のストーリーをカクテルで表現する

4: 普段の仕事の環境で、作る練習をする

5: プレゼンテーションを磨く

 

カクテル開発のステップ by Mr. Marzo

1: ルールを何回も読み直す。チャレンジの内容と期待されていることを理解するために焦らず、まず求められていることを理解するために何日か費やす。

2: イメージを描く。アイデアやコンセプトを考え、どういうスタイルのカクテルにするかを決める。頭の中にあるアイデアを紙に描き、どういう材料を使い、どういうストーリーを作りたいのかを明確にする。

3: 深く追求する。ブランドに関して知識と経験を増やす。このブランドだからこそふさわしいカクテルは何で、だからどのような材料を使うのか考える。普通のカクテルではなく特別なカクテルを作るのだから。

4: 体験する。色々なフレーバーを試して理解する。これには、とても長く時間がかかる。

5:相手のことを理解する。審査委員や観客の好みに合わせて調整していく。自分の知識をきちんと伝えること。例えば歴史に詳しい人がいれば、このカクテルを作る理由をきちんと伝える。シェフがいれば、この技術を使った理由を伝える。これはとても重要なことで、それぞれ10分ほどの短時間だが、この間に自分の特徴を表現しなくてはならない。飲み物を出すということだけでなく、ホスピタリティーやバーという仕事をどう考えているのかなど、示す必要がある。

 

つづきはWANDS 2019年4月号をご覧ください。
4月号は「日本のワイン市場を読む、拡がるウイスキー市場」特集です。
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ワールドクラス2019概要

https://www.kirin.co.jp/products/spirits_liqueur/wcjapan/2019/

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