もう一つの注目産地、西オーストラリア

産地誕生からわずか20年ほどの間にプレミアムワイン産地としての地位を確立するという「奇跡のサクセスストーリー」を持つマーガレットリバーを筆頭に注目すべき産地が集積する西オーストラリア。最近はパイオニア世代とは異なるバックグラウンドと哲学を持つ新世代も登場し、多様性が増している。ワインツーリズムも盛んで、学ぶべきことの多い産地だ。

最古の産地、スワンバレーの立ち位置

今年9月、全日空の直行便が成田から飛ぶようになり、西オーストラリア州の州都パースは我々にとってグッと身近な存在になった。パースの中心部と西オーストラリア州で最も歴史あるワイン産地スワンバレーは直線距離にすると20kmもない。操業しているワイナリーの数は40軒。ワイナリーのみならず、クラフトビール醸造所、ラム蒸留所、チーズ工房、蜂蜜加工品販売所、コーヒー焙煎所、チョコレートファクトリーなどツーリストを呼び込む企業が多く集積し、カフェやレストランも充実。肥えた土壌で栽培される野菜や果物も人気である。これらを目指し、週末ともなると、パースっ子たちが家族づれで押し寄せる。パースからスワン川をクルーズしながらスワンバレーのワイナリーを巡るツアー(半日、または終日コース)も幾種類かある。

(中略)

そんなスワンバレーでセレクトされたカベルネ・ソーヴィニヨンの「ホートンクローン」がテロワールの特性に合致して成功したのがパースから南へ270kmほど下ったところにあるマーガレットリバーである。
(Yasuyuki Ukita)

ヴァス・フェリックス、スィ・ヴィントナーズの紹介に続く。

 

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