- 2025-7-15
- Wine, ニュージーランド New Zealand

ニュージーランドワイン業界向け試飲・商談会が6月9日、リッツカールトン東京で開催された。年1回の大型イベントで、今年は36の輸入元と2つの未輸入ワイナリーが出展、現地生産者も多数来日し活況を呈した。日本は同国の第10位の輸出先で、2024年は123万3,000ℓを輸入している。
日本人醸造家の挑戦
試飲会場では日本人醸造家2名の姿もあった。小山竜宇氏は30代で異業種から転身、ドイツ、カリフォルニアでの経験を経て2009年に「コヤマ・ワインズ」を創設。2022年にワイパラ・ヴァレーで「タカケイ・ワインズ」を始動した。東側の石灰質と西側の砂利質という独特な土壌を持つワイパラの多様性を、ピノ・ノワールで表現する。除梗し、仏オーク樽で14か月熟成、新樽はほぼ使用せず、無ろ過、無清澄。「ピアソン・エステート 2023」はノースカンタベリー地方、グラスネヴィン・グラヴェル土壌の単一畑で、なめらかな酒質と豊満な赤い果実味、長い余韻が印象的だった。
また、北海道で「マロ・ワインズ」を手がける麿直之氏は、小山氏の協力を得てワイパラで3つの畑を契約。「リースリング 2024」と「ノース・カンタベリー アイソレイテッド ヒル ピノ・ノワール 2023」をリリース。ピノは2畑のブレンドで、手作業による1日1回のピサージュで、時間をかけて香りと風味を抽出する。今年からシャルドネの生産も予定している。いずれも輸入元はアークセラーズ。
未輸入ワイナリーも出展
日本未輸入の2ワイナリーも存在感を示した。セントラル・オタゴのCOAL PITはオーガニック認証を2023年に取得。「Tiwha Pinot Noir 2021」は2024年ジャパンワインチャレンジでプラチナメダルを受賞、なめらかで洗練された仕上がり。Boutinot Winesはネルソンで「HEAPHY」を展開。海から8kmの立地でピノ・グリに塩味が顕著に現れる。一方、内陸寄りの「Moutere Riesling 2023」は樹齢50年の希少なリースリングで、夏みかんなどのかんきつを主体に花やスパイスの複雑さを持つ。

マールボロの新たな表情
チャートン(輸入元:ベリー・ブラザーズ&ラッド)は意外性を見せた。ローヌ系品種を主体としながら、優美で繊細な果実味はロワールを彷彿とさせる。平地の多いマールボロの中では特殊な立地で、標高200mの丘に位置し、森と川に囲まれている。バイオダイナミック農法を実践し、オーナーのサム・ウィーヴァー氏は同国バイオダイナミック協会の前会長を務めた。「マールボロ ヴィオニエ 2023」はニュージーランドでは珍しいヴィオニエで、かんきつ、花・アプリコットが調和。「ナチュラル・ステイト・フィールド・ブレンド 2022」はヴィオニエ、プティ・マンサン、ソーヴィニヨン・ブランのブレンドで、ふくよかながら複雑な果実味を表現している。
(N. Miyata)



















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