雪を頂く富士山を愛でながら、「Maison KEI」と「シャンパーニュ・ボランジェ」のマリアージュ。

photo:Daisuke Akita

 

御殿場の「Maison KEI」。噂のフレンチレストランだ。パリで、アジア人初のフランス版ミシュランで三ツ星を獲得した小林圭氏が率いる「Restaurant KEI」が、「とらや」と協業して開いたその店で、12月1日から19日まで特別なペアリングメニューが供される。シャンパーニュ・ボランジェの華やかで奥深いキュヴェとのマリアージュや、いかに。

 

「ボランジェ ロゼ」と「ジャルダン ド レギューム クロッカン」。

最初の一杯は、「ボランジェ・ロゼ」。初めからロゼを飲んでしまっても良いのだろうか?と、感じる人もいるかもしれない。けれど、ボランジェだから大丈夫。この後さらに盛り上がっていく。

お相手は、一口サイズの「グジェール」、そして「ジャルダン ド レギューム クロッカン」。チーズ味のシュー生地、グジェールは想像できるかもしれないけれど、カリカリした野菜の庭?とは一体どんな一皿なのか……。これは、目の前に出てこないとわからない。さらに、説明を聞いて言われた通りに食べてみないと、実際にはわからない。きっと、「あ〜、なるほど〜」と思いながら味わうことになるのではないかと。この店の料理に対して一気に心を開く、そんな一皿のような気がした。だから、写真は見ての通りだけれど、中身は秘密! こんなワクワクする前奏曲にピッタリと寄り添うのが「ボランジェ・ロゼ」。

 

 

 

二杯目は「ボランジェ ピー・エヌ ティー・エックス17」。カタカナで書くとなんだかまどろっこしい。「PN TX 17」。この詳細は、後日本誌の「WANDS ウォンズ」で書かせていただくことにする。要は、ボランジェの醸造チームが2017年収穫の中から「これは!」と選んだ特定の畑のピノ・ノワールだけで造ったブラン・ド・ノワール。極少量生産だから、なかなかお目にかかれない逸品でもある。

料理は「ニョッキ ド ポムドテール ア ラ トリュフ ソース パルメザン」と「キンメ オーエカイユ」。グローバルセールス・ディレクターのギイ・ド・リヴォワール氏曰く「果実をストレートに味わってほしい、というキュヴェ」は、御殿場の渡辺ハム工房製の生ハムや白トリュフにパルメザンなど旨みたっぷりのニョッキ、そして甘鯛のように鱗をクリスピーに仕上げた金目鯛と抜群の相性。

 

シャンパーニュ地方で造られる赤ワインの筆頭に挙げられる「ボランジェ ラ・コート・オー・ザンファン」2016年ヴィンテージは、「シュヴルイユ エ フィグ」と。赤い果実やなめし革の香りとスパイシーさが、ジューシーな鹿肉としっとりとしたマリアージュ。

デザートは、この店のスペシャリテの「ヴァシュラン」。ヴァシュランは、焼いたメレンゲとクリームやフルーツなどで飾ったデザートのことで、季節によって変わると言う。今の季節は「ヴァシュラン カシス エ マロン」。よく見ると、小さなゼリーのようなものが乗っている。これ、実はカシスの羊羹! 「ボランジェ ラ・グラン・ダネ2014」との相性は、それぞれの感性により受け止め方が異なると思うのでここでは敢えて記さないことにする。

 

職人技を伝え続けているシャンパーニュ・ボランジェを、特別な場所で今この時にだけ楽しめるペアリングメニュー。もしまだ席があれば、ぜひ御殿場まで足を伸ばしてみることをおすすめしたい。(Y. Nagoshi)

photo:Daisuke Akita

「Maison KEI」

シャンパーニュ・ボランジェとのペアリングメニュー(12/1〜12/19)は「30,000円・税込、サービス料別途」。予約は10:00〜11:30、15:00〜17:30の間に電話にて「0550-81-2231」

ボランジェ輸入元:WINE TO STYLE

 

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