ガイアフローがベルギーの人気ボトラー、「アスタモリス」のセミナー開催

ウイスキーの輸入販売を行うガイアフローは、ベルギーの人気ボトラー「アスタモリス」のバート・プラネル代表が3年ぶりに来日したのを機に、2月に都内でセミナーを開いた。

アスタモリスはベルギーのウイスキー愛好家同士で立ち上げた協会の活動が高く評価され、テイスターとしての活動などを経て2009年に設立された新興インディペンデントボトラー。日本市場向けにガイアフローと開発した「東海道五十三次」シングルカスクシリーズなどが話題を呼んでいる。
プラネル氏は「アスタモリス」について「ボトルにチルフィルタリング(冷却ろ過)は施していない。ウイスキーを涼しい場所に置くと濁ることがあり、お客様から悪いものだと誤解を受けることがあるため大手は冷却ろ過して製品の均一化を図る。しかし冷却ろ過によってウイスキー本来の味わいであるオイルも取り除かれてしまい、本来の味わいが失われてしまう。だから我々は冷却ろ過を行わない。多くのボトラーズがナチュラルなウイスキーを提供するよう心掛けており、着色料などの転嫁もしていない。自然な、ウイスキーの持つ個性をそのまま味わっていただきたいと思っている」と話した。
 テイスティングに供した「東海道五十三次」シリーズの「グレンゴイン2007土山」は「リフィルのバーボン樽熟成で、特徴的なバニラ、シトラス、バナナの香りが感じられる。グレンゴイン蒸留所の特徴はバターのような口当たり。オイルのようにまとわりつくテクスチャーが感じられる」と説明。
「ダルユーイン2011箱根」は「木製の発酵槽を使用しており、モルトミルにはポーティアス社のものを使うところはガイアフロー静岡蒸溜所と同じ。ポットスティルはランタン型で、銅との接触が多くエレガントで軽やかな酒質になる」。
「アスタ・イーラ2008」は「カリラ蒸留所の原酒を使っているが、なぜかアスタモリスではカリラの蒸留所名を使うことができないためゲール語でアイラを表すイーラの名を付けた。樽を2019年に購入し、シェリーカスクでフィニッシュ。アルコール分の強さ、ピートのパワー、そしてシェリーの重厚さの3つがバランスを保っている」と述べた。

 

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