第56回ヴィーニタリー、ヴェローナで4月14日〜17日開催

イタリア貿易促進機構(ITA)のマッテオ・ゾッパス会長(左)、ベネデッティ駐日イタリア大使(中央)、ヴェローナ見本市協会のフェデリコ・ブリーコロ会長(右)。フランチャコルタ ロゼ デミセックで乾杯した。

イタリアのヴェローナで毎年4月に開催される、世界最大級のワイン展示会「ヴィーニタリー」。第56回目を迎える今年の会期は、4月14日から17日の4日間だ。

ヴィーニタリーを主催するヴェローナ見本市協会(Veronafiere)のフェデリコ・ブリーコロ会長は、来日に際し「昨年は9万人の来場者を記録した。うち、日本からは630名だった。日本はアジア市場のなかでも、毎年2億ユーロの市場規模を誇る歴史的かつ重要なパートナー。日本が輸入するイタリアワインの80%はDOPやIGPワインで、今後はとくにプレミアムやスーパープレミアム級の伸長に注目している」と話す。

ヴィーニタリーでは毎年4,000社以上が出展し、30か国以上の海外生産者も参加する。大規模な国際ワイン展覧会だが、とくに今年注目のカテゴリーはオーガニックワインのようだ。そのほか、カクテル、世界5大陸から集まった国外産ワインの展示とマスタークラス、醸造技術の展示、パッケージのデザインコンクールなど、さまざまなイベントを開催予定。オリーブオイルやビールの特設ブースも設ける。

 

銀鱈西京焼きの豆乳グラタンと「ペルタ・パオロ ニッツァ・リゼルヴァDOCG ヘリテージ 2017」。

1月中旬に東京・明治記念館の懐石料亭「花がすみ」で開かれたプレビューでは、主催のヴェローナ見本市協会と、協賛のイタリア大使館およびイタリア貿易促進機構(ITA)、輸入元や飲食店など業界関係者が出席した。

この席の懐石に合わせたワインは、ソムリエの永瀬喜洋氏(クアトロヴィーニ代表取締役)がコーディネートし、5州の5種をセレクトした。いずれも和食の甘味、うま味、風味を引き立てる興味深いペアリングだったが、中でも、ふっくらした西京焼きに合わせたのは、白ワインではなく、ピエモンテ州のニッツァ・レセルヴァDOCG。豆乳のクリーミーさと、バルベーラの豊かな酸が補完し合うペアリングだ。永瀬氏は「白より赤の方が、構成要素が多いためじつは魚と合わせやすい。ただタンニンには水分と油分を吸う作用があるため、それが強すぎると和食のふっくらした柔らかさが固くなってしまう。そこで、タンニンが控えめのバルベーラを選んだ、今注目の品種」と話す。

多彩な在来品種が見つかるイタリアワインとともに、和食、そしてもちろんイタリア料理もこれから盛り上がりそうだ。ITAのマッテオ・ゾッパス会長は「イタリア料理をユネスコ無形文化遺産にしようと、イタリア農業省と文化省が動き出した。登録された暁には、イタリアの料理もワインも、さらに値打ちが高まるだろう」と意気込んでいる。

vinitaly previewで、懐石料理に合わせて供された5種。

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