冷涼地アンダーソン・ヴァレーでピノ・ノワールに特化するダックホーンの「ゴールデンアイ」

ダックホーン・ワイン・カンパニーは本拠地ナパにとどまらず、カリフォルニア各地でワイン造りを進め、2012 年にワシントン州・レッドマウンテンに設立した「Camvasback」を含め合計6 つのワイナリーを所有している。それぞれのワイナリーでは専属のワインメーカーを置き独自のワイン造りを進める一方で、グループとしてのチームワークを大切にしている。

 

カリフォルニア州内で最北のメンドシーノ郡アンダーソン・ヴァレーで1997 年からワールドクラスのピノ・ノワールを造っているのが「Goldeneye」だ。ワインメーカーのマイケル・フェイが来日したのを機に、アカデミー・デュ・ヴァン東京でセミナー試飲会が開かれた。

 

メンドシーノ郡の西側、海からわずか10Kmのところで、海岸に沿っておよそ32Km に亘り延びているのがアンダーソン・ヴァレーだ。この地は昼夜の寒暖差が大きく、葡萄の成育期には20℃近い日較差がある。日照が多い日中は果皮が厚く成育し、夜は閉じて酸が蓄積される。午前中、海から発生した霧は谷の西側に連なる山を超えることができず、ナヴァッロ川を伝わって北から南へと谷筋を渡って伸びてくる。

したがって、ナパ・ヴァレーとは逆に谷の北側は冷涼、南は比較的温暖となる。

ゴールデンアイの4つの畑が位置する南北16Km 間で、平均気温は華氏10 度も違いがあるといわれ、それがフラッグシップワイン「テン・ディグリーズ」の名前の由来となっている。AVA に認定されたのは1983 年。世界的に認知された初めてのカリフォルニアのピノ・ノワール産地だ。

ゴールデンアイではロケーションによる気温の違いを利用して、4 つの畑からそれぞれ単一畑のワインを造っているのが特徴だ。

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