世界№1バーテンダーが教える“ウイスキーカクテル”の極意

ディアジオ「ワールドクラス2015」チャンピオン 金子道人氏に聞く

 

金子道人氏の優勝カクテル「ザ・ビギニング」

英国ディアジオ社が2008年から毎年開催しているバーテンダー世界大会「ワールドクラス2016」が米国フロリダ州マイアミで行われ、日本代表の藤井隆氏が準優勝に輝いた。

今回は審査員として参加した2015年の世界チャンピオン金子道人氏に、ウイスキーカクテルの最新トレンドなどを聞いた。

場所は東京・表参道にオープンしたばかりのウイスキーバー&ラウンジ「TOKYO Whisky Library」。3メートル以上ある天井高のバックバーには、約1000種の世界のウイスキーがずらりと並ぶ。お店では、金子氏がプロデュースしたウイスキーカクテルを提供している。

 

海外トレンドと日本人が求めるもの

 

マイアミから戻ったばかりの金子氏に、海外のカクテルトレンドを聞いてみた。

「最近、海外によく行って思うのは、ダブルスピリッツとローカルフレーバーの2つが必須になっている。特に海外では必ず取り入れているのがダブルスピリッツを使う手法。ワールドクラスでもほとんどの選手がダブルスピリッツを使っていた」と金子氏。

例えば、スコッチのJWゴールドにウオッカのケテルワンを足すことでゴールドの味わいをさらに引き出したり、また、JWゴールドにテキーラのドン・フリオでバニラや木樽のニュアンスを加えたりする。

日本のバーテンダーは、より繊細さを求めるため、オリジナルのビターズやスパイス、シロップなどを開発することには熱心だが、ダブルスピリッツにはあまり関心がないようだ。ただ、金子氏はよく使う手法だという。

金子氏の優勝カクテル「ザ・ビギニング」にもダブルスピリッツとして、ピートとスモーキーな香りが特徴の『タリスカー10年』を使ったりする。

ローカルフレーバーについては、「世界52か国から約1万5000名のバーテンダーは参加するワールドクラスでは、自分にしか使えないようなフレーバーでアピールすることが求められる。例えば、日本人であればシロップに日本酒を入れるとか、胡麻、紫蘇などを使うことはもはや必須」という。(A. Horiguchi)

つづき(カクテルの守備範囲が広いウイスキー、シングルモルトでカクテルに挑戦も)につきましてはウォンズ2017年1月号をご覧ください。ウォンズのご購入・ご購読はこちらから

画像:JWゴールドを構成する特徴的なフレーバー

『グレンモーレンジィ』でつくったオリジナルカクテル

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