2016年スティルワイン輸入量 前年比8.8%減少、2,080万ケース

2016年のスティルワイン輸入量がまとまった。

1月30日に発表された財務省貿易統計(速報値)をもとにWANDS誌が集計したワイン原産国別輸入量は下表の通り。

 

輸入量は8.8%減少し、辛うじて2,000万ケース台をキープした。一方、バルクワイン(バルク輸入して国内で瓶詰するワイン)は前年比12.6%増加している。バッグインボックス製品(BIB)に漏れなどのトラブルが多いため、BIB輸入を避けバルクで運んで国内で詰めるものが増えている。さらにバルクで輸入すれば関税上の優位性を生かすこともできる。それで低価格品は、ボトル(BIB含む)輸入からバルク輸入・国内瓶詰へとスイッチした格好だ。

 

輸入量を原産国別にみるとチリワインが輸入量第1位を維持した。前年より3.4%減少しているが、これにバルクワインを加えるとほぼ前年並(微増)になる。スーパーやコンビニで販売される低価格ワインが全体を牽引している。

フランス、イタリア、スペインもそれぞれ減少した。特にフランスワインは11.6%も減少している。米国ワインが半減したのは、最大手ブランドがボトルからバルク輸入に切り替わったから。アルゼンチンとポルトガルの輸入量が前年を上回り、それぞれ一つずつランクアップしている。(K. Bansho)

 

2016年スティルワイン輸入量 単位:ケース(12本)
国 名 輸入量 前年比
1 チリ 5,912,586 96.6
2 フランス 5,368,096 88.4
3 イタリア 3,743,270 93.5
4 スペイン 2,602,850 97.7
5 米国 980,110 57.1
6 オーストラリア 875,286 99.2
7 ドイツ 318,371 95.6
8 アルゼンチン 308,868 106.6
9 南アフリカ 267,664 84.1
10 ポルトガル 142,604 137.9
輸入量総計 20,807,844 91.2

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