特集・スパークリングワイン/シャンパーニュの現況をティボー・ル・マイユ(CIVC)に聞く

2015 年産シャンパーニュの収穫は量的には平年並だが、質的には前年を上回り、シャン

パーニュの栽培家の表情は明るい。シャンパーニュワイン委員会(CIVC)の広報担当ティボー・ル・マイユに最近の状況を聞くとともに、シャンパーニュ栽培家組合(SGV)のパスカル・フェラ会長に、栽培家の立場からシャンパーニュの現況を伺った。

 

――2015 年産はだれもが満足する収穫だったようですね。

ティボー 天候に恵まれ、栽培家はネゴシアンと栽培家双方が7 月に合意した上限収穫量(1ha当たり10,000kg +リザーヴワイン解禁分500kg=約3 億670 万本相当)をすべての栽培家がクリアできたと思います。この上限収穫量は最近の出荷状況、ストックの水準からみて適切だと思います。

今年は好天に恵まれ、葡萄の成熟が早かったので、INAO に特例措置を申し入れ、最も早い地域では8 月29 日に収穫を始めました。栽培家は年々、最適な成熟度合いで摘むために収穫日を厳密に選ぶようになっています。特に今年は、天候が落ち着いていて、収穫量もあまり多くなかったので収穫する前に畑の順番を決め計画的に収穫を進めることができました。

春にヴァン・クレールを試飲するまでは質に関するコメントを控えたいと思いますが、素晴らしいミレジームになるための要因はすべてそろっています。平均糖度は10.5 度くらい、平均酸度は7g/ℓ。今年は暑かったので糖度が高く酸が低くなるのではと心配しましたが、最終的に十分満足のいくバランスを得ることができました。並外れて高い酸度ではありませんが偉大なミレジームになる希望を十分に抱かせるものです。(T. Matsuura)

 

つづく/これ以降の内容

環境対策/ユネスコ世界遺産/格付けについて/出荷状況

<栽培家組合会長 パスカル・フェラ氏に聞く>

RMは増えているのか/今年の取引価格/環境保全/有機栽培/近年の変化/アペラシオン・シャンパーニュ領域見直し問題

につきましては、「ウォンズ」本誌「11月号」P.38〜44をご覧下さい。WANDS本誌の購読はこちらから

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