日酒販、2019年度決算は増収減益

 日本酒類販売の71期(令和2年3月期)連結決算は、売上高5604億74百万円(前年比101.9%)、営業利益31億89百万円(同85.3%)経常利益38億10百万円(88.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益25億30百万円(85.8%)だった。
 単体決算は売上高5296億63百万円(102.4%)、営業利益29億67百万円(87.4%)経常利益34億59百万円(89.2%)、当期純利益23億4百万円(87.7%)。
 当期の業績について田中正昭社長は「新規の取引先、帳合先の獲得や、物流効率化に取り組み増収となったが、物流費の高騰インパクトが大きく経常減益となった」と説明した。経常利益率は連結が前年比0.11%減の0.68%、単体は0.1%減の0.65%。
 物流機能の強化・拡充では宮城と静岡エリアでの同業他社との物流協業、スマートフォンアプリを活用した運行管理システムの導入による配送効率化と配送コストの“見える化”など、物流コスト抑制と物流業務全般の管理向上を図った。なお、近畿圏北部エリアの物流機能拡充に向けて京都府綴喜郡に建設中の物流拠点(仮称「日酒販近畿北部L.C)が令和2年11月からの稼働を予定。
 情報機能強化は、電子帳票などの情報系システム基盤をクラウド基盤上に移行し、基幹システムは令和3年4月の稼働を目指して取り組み中。WEB-EDIによる送受信は順次、より信頼性の高いクラウドサービスに移行。
 営業力強化では、酒類・食品を扱う業態のなかでも加速度的にシェアを伸ばしているインターネット販売業者に対する専門部署として設けた「流通第六本部」が営業体制の強化・拡充を推進。また各部署・職種の改善策や成功事例を共有する「カイゼンアワード」の浸透で、改善への意識が根付いてきた。
 商品面では、子会社のNEWSが国内充填加工を行う「ヴィアヘロ」などのバッグインボックスワインが前年実績を大きく上回る好調さで、エージェント商品のなかでは「王様の涙」を抜いてトップ銘柄になった。
 単体の種目別売上高は、清酒277億93百万円(同93.9%)、焼酎甲類192億18百万円(87.5%)、焼酎乙類889億30百万円(97.2%)、和酒その他24億95百万円(95.7%)、国産洋酒909億52百万円(110.1%)、輸入洋酒420億21百万円(101.6%)、ビール921億3百万円(97.0%)、発泡酒159億67百万円(98.3%)、新ジャンル502億64百万円(115.4%)、食品800億41百万円(110.5%)、その他198億74百万円(96.5%)。

 次期業績は未定。田中社長は「新型コロナウィルスの収束が不透明で不確定要素が大きく、現段階では年間計画を策定していない。経費はゼロベースで見直し。コスト削減を断行し、そのうえで各施策に取り組む」と説明した。
 主な活動方針は、営業施策として、ウィズコロナでの新たな需要への対応と「コト」需要の創出、和酒市場の再構築、直輸入ワインを軸とした洋酒全般の販路拡大、オリジナル商品の開発・育成。販売基盤強化として、ローコストオペレーションの強化推進、働き方改革の推進、卸機能の拡充――を挙げた。

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