ユニオンリカーズ、バスク4生産者の来日イベント開催

10月30日、輸入元のユニオンリカーズは、バスクの4生産者を招いた立食ディナーを開催した。会場は銀座の「バル・デ・エスパーニャ ペロ」。生ハムやアルフォンディガスなどさまざまなスペイン料理とともに、バスク地方特有の微発泡白ワイン「チャコリ」、伝統的なシードル「サガルド」、そしてリオハ・アラベサのワインが供された。

ゲタリアに拠点を構えるサピアイン社は、16世紀からの歴史をもつ老舗のシードルメーカーだ。DOエウスカル・サガルドアに認定された106種のリンゴのうち24種を栽培する。「リンゴもブドウと同様、酸味の高いもの、甘味の強いもの、品種ごとにさまざまな個性があり、ブレンドすることで複雑味が増す」と、来日したイオン・サピアイン氏は語る。古木の単一畑から造られる亜硫酸無添加のシードル「ホアネス・デ・サピアイン」は、果実本来の風味が生き生きと表現されている。

海沿いの「アメストイ・チャコリ」。

アルトマーニャ・チャコリーナ社のワイン。

チャコリには3つの原産地呼称がある。アルトマーニャ・チャコリーナ社は、DOチャコリ・デ・アラバが拠点だ。ゲタリアの南方、海から離れた内陸部に位置している。このため内陸性気候の影響を受け、海沿いの産地よりも糖度が高くなり、同社のチャコリはしっかりとボディを感じるのが特徴だ。一方、ボデガ・チャコリ・アメストイ社は、DOチャコリ・デ・ゲタリアが拠点で、ワイナリーの目の前が海という環境。「アメストイ・チャコリ」はフレッシュでみずみずしい青リンゴの味わい。

ボデガス・バルデラナはシングル・ヴィンヤードも特別に披露。

ボデガス・バルデラナはリオハ・アラベサで1583年に創業。現当主は14代目で、「ファミリア・バルデラナ」のエチケットには歴代当主全員の名前が刻まれている。「カンタブリア山脈が海からの影響を和らげるので、畑は地中海性気候の特徴を持つ」と、同社のマルコス・ブレトン氏。11の単一畑(ビニェドス・シングラレス)を所有し、「DOCaリオハではうちが最多」と同氏は誇る。コセチャ、クリアンサ、レセルバをそれぞれ披露した。レセルバは果実味とタンニンのバランスがよく、引き締まった骨格のフルボディ。

(N. Miyata)

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