侯爵家と伯爵家の子孫によるオー・メドックのシャトー・ド・ラマルク

エリザベット・グロマン・デヴリーは「ボルドーの家のダイニングには、マルゴー、オー・ブリオン、ラトゥール・カルネ、ブラーヌ・カントナック、メイネなど、多くのシャトーの絵画が飾ってある」という。1811年までこれらのシャトーを所有していた貴族が祖先だから、というのがその理由だ。

lamarqupeople シャトー・ド・ラマルクは、マルゴーとサン・ジュリアンの中間に位置するラマルク村にあり、オー・メドックに属する。1839年に新たに購入したもので、もともと11世紀にジロンド河近くに監視のために建てられ、14世紀、17世紀に改築された。

父のジャックが8代目で、醸造はエリック・ボワソノーにコンサルタントを依頼している。畑は38haあり、メルロとカベルネ・ソーヴィニヨンが各45%、10%がプティ・ヴェルド。カベルネ・フランは徐々にプティ・ヴェルドへ代え、2012年から使っていない。平均樹齢は35年で、栽培はサステイナブル。

手摘みで収穫し、ステンレスタンクとコンクリートタンクで温度管理して醗酵し、18か月の熟成は新樽40〜45%。2012年より、クロロフィル量を即座に分析して成熟した粒だけ使える選果機「エクストリ」を導入した。グリーンピース用の機械だったという。

2012年は、フレッシュでピュアな果実か香り、なめらかでしっとりしている。8月が暑く乾燥していたというが、酸もきれいだ。

2010年は、まだ香りは少し固いが上品で、果実と酸とタンニンのバランスがきっちりとした、芯のあるタイトな姿だった。

(Y. Nagoshi)

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