テラヴェールがスペインワイン新商品をお披露目

写真/左からプリミティヴォ・コヤンテスの「マタリアン・セコ 2021」「ソカイレ 2019」「ソカイレ・オキシデティヴォ 2017」

テラヴェールは3月7日(東京)と9日(大阪)、スペインワイン新商品の試飲会を開催。昨年から輸入をするテルモ・ロドリゲスに加え、新たに取り扱う9ワイナリーのアイテムを紹介した。以下に書くのは、その中でも印象的だった2ワイナリー。

プリミティヴォ・コヤンテスはアンダルシア地方チクラーナ・デ・ラ・フロンテラに拠点を置く家族経営のワイナリー。代々シェリーを生産してきたが、現当主の4代目からシェリーほか、パロミノの辛口ワインを手がけている。「伝統的な畑での、次世代の新たな取り組みだ。このような取り組みの背景にはシェリー市場の低迷がある」と、今回の生産者を紹介したジェームス・ダンスタン氏。アルバリサ土壌のパロミノ100%「マタリアン・セコ 2021」「ソカイレ 2019」およびそれを少し酸化させた「ソカイレ・オキシデティヴォ 2017」を紹介。「ソカイレ」は樹齢80年以上の古木のブドウを500ℓのシェリー樽で自然発酵する。最初のアタックでブドウ由来の豊かなミネラル感そして強い塩味を感じる。厚みのあるボディ。パロミノと言えばシェリーではあるが、辛口にもぜひ注目を、と思わせる。

フロンティオのワイン。右が「ベベメ 2021」。Bébemeはスペイン語で「私を飲んで」。

フロンティオはカスティーリャ・イ・レオン地方のアリベスに拠点を置く。ポルトガルの国境近くで、デュエロ川が近い。土壌は花崗岩質で標高640~740m。土着の白ブドウ品種プエンタ・エン・クルス、黒ブドウ品種ホアンガシアからワインを造る。耳慣れない名前だが「50~60年前に忘れ去れていた土着品種」と先のダンスタン氏。ローヌ在住でスペインの生産者と交流を深める氏は「テンプラニーリョやガルナッチャなどの“お決まり”ではない新たなスペインの魅力を伝えたい」と述べた。「ベベメ 2021」は樹齢80~100年のホアンガシアの古木で100%全房発酵。フレンチオーク古樽で10か月熟成。やや土の香りとともに、エレガントでしなやかな酸が持ち味。

(N. Miyata)

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