サントリー白州蒸溜所、10月2日リニューアルオープン。体験ツアー充実、品質向上にも取り組み

サントリーは今年で50周年を迎える白州蒸溜所(山梨県北杜市)をリニューアルし、10月2日から一般公開を始めた。

豊かな森に囲まれた立地条件から“森の蒸溜所”と呼ばれ、同敷地内に天然水工場を併設するという世界にも類がない、白州蒸溜所ならではの魅力をいっそう体感できる新たな施設展示や見学ツアーを展開。
 蒸留所入口のビジターセンターは「サントリー天然水 南アルプス白州工場」との共通の玄関として、二つの施設と敷地全体を包み込む“白州の森”の魅力を伝えるような施設を目指して改装。花崗岩・森・水という白州の自然環境を語るうえで欠かせない要素を、建築資材やデザインなど随所に取り入れた。
竣工当時から設けている野鳥保護区「バードサンクチュアリ」には、森に住む鳥についての展示や、鶏の声を聞くことができる集音機を設置するなど、自然環境をより身近に感じてもらうよう工夫を凝らした。

 セントラルハウス内の「テイスティングラウンジ」では、壁一面の窓越しに広がる森を見ながらリラックスできる空間を演出。「白州」ブランドをはじめ希少なウイスキーのテイスティングやフードペアリングが楽しめる。また併設のギフトショップでは白州蒸溜所ならではのグッズを取り揃えている。

蒸留所内ツアーは2つのコースに刷新。「ものづくりツアー」は「シングルモルトウイスキー白州」が生まれるものづくりの現場を見学し、その場所でしか感じられない香りや温度を五感で体感できる。テイスティングでは「白州」や希少な「モルトウイスキー原酒」、「白州森香るハイボール」が楽しめる。所要時間90分、参加費3,000円。
 「ものづくりツアープレミアム」では、このツアーでしか立ち寄れない製造エリアや貯蔵庫内での特別なテイスティングを通して、白州蒸溜所ならではのつくり手のこだわりや、自然環境をじっくりと案内する。これまでガラス越しだったポットスチルの設置フロアの扉を開放するなど、これまで以上に香りや温度を感じることができる。テイスティングでは「白州12年」や希少な「モルトウイスキー原酒」などを提供。所要時間130分、参加費5,000円。

 

 9月15日に行った報道向け取材会で、栗原勝範常務執行役員原酒開発生産本部長は「企業理念“人と自然と響きあう”を体現する『白州の森』として、豊かな自然の魅力とつくり手の想いをより体感いただける場に進化した。蒸溜所のコンセプトは『森林公園工場』。愛鳥活動や“水育”活動などにもいっそう取り組んでいく」と説明。
有田哲也工場長は「今回のビジターセンターやテイスティングラウンジに続き、2024年以降にはバードブリッジやフォレストテラス(レストラン)も順次完成する。従業員の執務スペースを移設し、つくり手とお客様の接点を増やし、お客様の声を自らの仕事に還元するようにした。品質向上に向けては、原料にもさらにこだわり、より高品質な“原酒のつくりこみ”をめざしている。2024年にはフロアモルティングや酵母培養プロセスの導入による酵母の自製化を開始する予定。より高品質な原酒のつくりこみ、熟成美味品質向上を目指す」と説明した。

 

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