アブルッツォワイン保護協会 新規定の発表

写真/9月26日のマスタークラスで供された6種のモンテプルチャーノ

 

アブルッツォワイン保護協会は、9月26日に記者会見を開き、今年で3回目を迎える日本でのプロモーション活動について展望を示した。今年からはピアーヴェチーズ保護協会(ヴェネト州ベッルーノ)と協力し、展開していく。

左からアブルッツォ保護協会会長のアレッサンドロ・ニコデミ氏、事務局長のダヴィデ・アチェッラ氏、ソロイタリア代表の林茂氏。

11月1日から30日まではレストラン向けのバイ・ザ・グラス キャンペーンを開催する。(申込は10月16日まで受付中。詳細はソロイタリアの募集要項を参照)。このキャンペーンでは従来のモンテプルチャーノの赤に加え、今年は白やロゼも対象。白のトレッビアーノやペコリーノ、ロゼのチェラスオーロといった、食卓を彩るさまざまなアブルッツォワインの普及に努めていく。「日本は最重要マーケットのひとつ」と、保護協会会長のアレッサンドロ・ニコデミ氏。

記者会見では、原産地呼称の新たな規定が発表された。2023年ヴィンテージより、モンテプルチャーノ、トレッビアーノ、チェラスオーロ、アブルッツォの4DOCについて、スーペリオーレの格付けが導入される。格付けが認められているのは次の4つのサブゾーンだ。
1)コッリーネ・テラマーネ Colline Teramane
2)コッリーネ・ペスカレージ Colline Pescaresi
3)テッレ・ディ・キエーティ Terre di Chieti
4)テッレ・アクィラーネ または テッレ・デ・ラクィラ Terre Aquilane, Terre de L’Aquila
新規定では、スーペリオーレとリゼルヴァのラベルにサブゾーン名を表記できるため、より地域を画定したDOCワインが今後登場することになる。早ければ来年の秋頃には日本市場にも入ってくる見通し。

アブルッツォ州には現在、250軒以上のワイナリーがあり、ブドウの作付面積34,000haのうち黒ブドウ品種モンテプルチャーノが17,000haを占める。海(アドリア海)と山(グラン・サッソ)との距離が近く、風通しの良さからオーガニックに適した産地であるのも強みで、州の畑全体の41%でオーガニック農法が実施されている。

同日モンテプルチャーノのマスタークラスも開催、解説をソロイタリア代表の林茂氏が務めた。2017年、2013年、2012年、2011年、2010年、2006年とバックヴィンテージのモンテプルチャーノを試飲していく形となり、アブルッツォを代表する赤の長期熟成ポテンシャルを示した。また午後からは、グランドテイスティングが開かれた。

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