- 2026-9-1
- NEWS, イタリア Italy

2026年7月7日、シチリアDOCワイン協会が東京・赤坂のアークヒルズクラブで公式試飲会を開いた。同協会にとって初の日本公式イベントで、イタリアからの来日を含む約21社がウォークアラウンド形式で出展。ワインジャーナリストの宮嶋勲氏を講師に、8種を供するマスタークラスも併催された。
シチリアDOCは1995年制定のシチリアIGTを前身に、2011年に定められた呼称。範囲はシチリア州の全域で、保護協会の設立は翌2012年になる。
ノートの石灰質
島の南東端ノートは、ネロ・ダーヴォラの原産地とされる。ラマディーニ(輸入元:Grando)は起業家のカルロとフランチェスコが興したカンティーナだ。畑はノートの高原から海へ緩やかに傾斜し、土壌に含まれる石灰がミネラル感とぶどうの完熟感をもたらすという。栽培は伝統的にオーガニック。「ナッサ・グリッロ 2024」はグリッロ100%、ステンレスタンクで6か月。かんきつに複雑なニュアンスが重なる。
ジゾラ(輸入元:パシフィック洋行)は1435年フィレンツェ創業のマッツェイ家が2003年に設立。石灰岩に富む土壌に50haを所有し、うち24haでブドウを栽培する。海抜90〜130m、イオニア海からの涼風が入る。「ジゾラ 2022」はネロ・ダーヴォラ100%、ステンレスタンク発酵、小樽(新樽33%)で10か月。木イチゴなどの赤い果実、オレンジピール、凝縮した果実味と冷涼な酸、キメの細かいタンニン。
レガレアーリの標高
タスカ・ダルメリータ(輸入元:メモス)のレガレアーリは、パレルモ県の内陸丘陵にある。1830年創設。556haの畑が標高450〜850mに広がり、6つの丘に12種のメソクリマを持つ。「テヌータ・レガレアーリ カヴァッロ・デッレ・ファーテ 2025」はグリッロ。ノートの畑が海抜90〜130mなのに対し、こちらは400m以上高い。標高がもたらす冷涼さで、酸がしっかりしている。
シャルドネ30年のアートボトル
プラネタ(輸入元:JET)が並べたのは「シャルドネ On Fire 2024」だ。1985年に植えた最初の苗木から10年後、1994年に「プラネタ・シャルドネ」が世に出た。2024年は30回目の収穫にあたる。ラベルを手掛けたのは2004年パリ結成、現在はパレルモを拠点とするアートコレクティブ「クレール・フォンテーヌ」だ。炎の絵文字を光の彫刻へ昇華させ、火災や戦争、気候変動への警鐘を込めたという。
会場には協会の掲げる「One island, a whole world」のバナーと、1967年にパレルモ大学が刊行した「シチリア土壌図」が置かれた。出展社も南東から北東、内陸から南西まで多岐にわたっていた。



(N. Miyata)














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