特集 ベルギービール Interview/BBW東京・六本木ヒルズで15日開幕

これまであまりビールに興味を示さなかった若者や女性の間でもクラフトビールの飲用機会が増えている。同時にビール特有の苦味や香りなどの初体験(通過儀礼)を経て、飲用経験が蓄積されることで、よりプレステージ性の高いスペシャリティビールにも興味が向かっている。ワインと同様に、そのバラエティや奥行きの深さというものが、ビールの世界でも徐々に注目されつつあるようだ。こうした変化はベルギービールには追い風といえる。「やっとビールが面白くなってきた」と語る、ベルギービールウイークエンド(BBW)実行委員長の小西新太郎氏(小西酒造社長)に、あらためてベルギービールの魅力とBBW東京の見所、さらに日本におけるスペシャリティビール市場の動向などについて聞いた。

 

—最近のクラフトビールブームをどのように見ていますか。

昨年の夏前からクラフトビールが大きく変わるという兆候を感じていました。今年に入ってからは大手ビールメーカーの本格参入が引き金となり、その変化に拍車がかかっているのは誰の目にも明らかです。ただし、今年はあくまでも参入の年だったので、むしろ来年にかけては酒税法改正が大きなポイントになるのではないかと見ています。

 

今、マスコミなどでも言われているようにビールが減税される可能性は非常に高いのですが、かといってクラフトビールにはプラスだろうというような簡単な話ではないというのが私の考え方です。同種同類のものについては同じ酒税を課すという方針が示されているので、新ジャンルとリキュール類のいわゆるチューハイ・RTD関係をどう区別するかというのはまだ不透明です。もし同一税率になった場合に売り場がどうなるのか。世界的にも日本のフレーバー技術は非常に高いので、この分野がどうなるのかということの方がむしろ大きな変化だと思って注目しています。

 

クラフトビール先進国といわれる米国では今後の日本の変化を先取りするような動きも一部で見られますが、ビールに限って言えば、売り場は、高級ピルスナー、通常ビール、機能性ビール、そしてスペシャリティビールという棚割りになりつつあります。日本ではまだスペシャリティビールという括りはありませんが、クラフトビールや特徴のあるベルギービールなどの海外ビールがこの範疇に入り、そういった捉え方が日本でも徐々に広まるのではないかと思います。

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