Maison de Grand Esprit TWEが新たに開発、発売したフランス産AOCワイン

ペンフォールズやベリンジャーなど、豪州とアメリカを主体に多くのプレミアムワインブランドを傘下におさめるTWE(トレジャリーワインエステーツ)が、このほど新しいワインブランド“Maison de Grand Esprit” の名前を冠したフランスワインの製造販売ビジネスに乗り出した。

現在、ボルドー、ブルゴーニュ、ローヌなどの代表的なAOC ワインと、クレマン・ド・ブルゴーニュ、プロバンス・ロゼなど9つのアイテムを開発しているが、将来的には他の生産地にもアイテムを拡げる予定だ。それぞれのワインのファーストヴィンテージは2015 年。ワインの製造を担当するのは、ローヌ出身の醸造家で、フランス各地の生産者と緊密なネットワークをもつセバスチャン・ロン氏。優れた生産者からワインを買い付け、各地の醸造所の施設を使ってブレンディングを行っている。

ジュリー・ギレさん。ランスの生まれでリュイナールでビジネス開発部門を担当した後、新しいチャレンジを求めて現職に就いた

「我々の顧客であるホテル&レストラン、高級ワインショップにおいてはフランスワインに対する需要が少なくない。しかし、TWEはこれまでオーストラリアと米国の他、ニュージーランドとイタリアワインによってポートフォリオを構成してきたが、こうしたフランスワインに対する需要に応えることができなかった。また、特に、アジア地域の若いミレニアム世代はフランスワインに興味を抱きつつも、やや敷居の高さを感じているのが実情だ。フランスワインはラベルを読み解くことが難しかったり、複雑な格付け制度も理解しなければならない、さらにヴィンテージの違いや熟成による味わいの変化などについても知識が求められている。そこで、新しいプロジェクト“Maison de Grand Esprit” では、フランス各地の代表的なAOCワインを統一ラベルで単純化するとともに、豊かな果実の風味としっかりとした味わいの厚みがあり、バランスがとれたアプローチアブルなスタイルを目指している。若いヴィンテージでも十分に楽しむことができるワインだ」と、このプロジェクトのブランドアンバサダーを務めるジュリー・ギレさん。

ヴィンテージごとに選ばれた複数の畑、複数の生産者のワインをブレンドすることで各AOC のベストワインを造り上げるというコンセプトは、オールドワールドの醸造技術と、一つのワインを造り上げるに当たってぶどうの供給先を広く求めるニューワールドの手法を融合させたもの、という。

キャッチーなラベルはMaison de Grand Esprit の名前とともにユニコーンのシンボルマークを配している。

3つのティアがあり、上からGrand Esprit、La Mystèriale、そしてAC ジェネリックにはL’Etre Magique のサブ・ブランド名が付けられている。昨年6月、中国市場で発売されたのを皮切りに、日本市場でも一部ホテル&レストランのBTG用や専門ワインショップなどで昨年末から販売開始。今年から順次本格発売に踏み切る予定だ。

La Mystèriale シリーズのワイン3種 Santenay 1er Cru 2015Lussac Saint-Emilion2015Châteauneuf-du-Pape 2015 を試飲する。いずれもオーク香が控え目で、それぞれの産地の特徴をうまく引き出しながら、若い内から食事とともに楽しめるようにワインに仕上げている。(M. Yoshino)

WANDS誌2018年2月号は、ビール、長野ワイン、プレミアム・カバの特集です。

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