岩の原葡萄園の新ヴィンテージ 2015年赤 & 2017年白

今年2018年は川上善兵衛の生誕150周年を記念して、複数のイベントが開催された。岩の原葡萄園の2015年赤ワインと2017年白ワインの披露セミナーを開催するにあたり、神田和明 代表取締役社長が善兵衛翁にまつわるいくつかのエピソードを話し、今年春から願い叶って岩の原葡萄園に異動した石崎泰裕 生産企画課長、地元出身で2001年に入社した上野翔 製造リーダーが、それぞれのヴィンテージと造りについて説明した。

左から石崎泰裕 生産企画課長、神田和明 代表取締役社長、上野翔 製造リーダー

生誕150周年

善兵衛翁は、2mもの重い雪、多雨、石と岩で耕すのが困難な、いわば三重苦を抱えた土地で、地元の農民の生活を成り立たせるためにぶどうを交雑し栽培を始めた人として知られている。稲作は「三年一作」と言われるほど困難な状況だったからだ。そして、同郷の勝海舟との出会いもワイン造りへと向かわせた。善兵衛翁は、こういう言葉を遺したようだ。死んだら灰を葡萄園に撒いてくれ。いつまでも葡萄と一緒に生きたいから

 

ヴィンテージ情報

*2018年:夏が暑く40℃を超えた日もあった。6〜7月が猛暑で雨も少なかった。盆明けからの雨は雨よけの効果があり、10月以降も晴れ、合計の雨量は例年とほぼ同量だが、6〜7月がドライだったため小粒となった。

*2017年:気温は平年並みだったが、7〜8月の降ってほしくない時期に雨が多かった。9月に持ち直し半ばぐらいにローズシオターから収穫を開始し、収穫期はドライだった。黒ぶどうには日照時間が少なく厳しかったが、白ぶどうにとっては良いヴィンテージだった。

*2015年:素晴しい年だった。平年より気温が高くて、雨量は70%ほど、日照はプラス10%だった。マスカット・ベーリーAの糖度が過去5年間で最高で、酸度も十分保てた。(photo by J.H. Sasaki / text by Y. Nagoshi)

つづきはWANDS 2018年12月号をご覧ください。
12月号は「オーストラリアワイン/南アフリカワイン」特集です。
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