フランス南西地方最高の生産者が手掛けるマディランの真価

 ドメーヌ・アラン・ブリュモンは、伝統品種タナを復興させ南西地方最高の生産者としても知られている。この度輸入元の三国ワインが、オーナー兼醸造家のアラン・ブリュモン氏、1988年からブリュモン氏と旧知の仲の日本ソムリエ協会・田崎眞也会長をコメンテーターとして招き、セミナーを開催した。

テロワールに自ら語らせる
 「わずか15kmくらいの範囲に10のテロワールがある」。テロワールを反映したワイン造りにこだわり、高いポテンシャルを世界に発信し続けているブリュモン氏。彼が所有するシャトー・モンテュスとシャトー・ブースカッセはピレネー山脈の麓に広がるフランス南西地方にある。シャトー・ブースカッセの畑で幼少期を過ごし、30歳でシャトー・モンテュスを購入。その後は独学で試行錯誤を繰り返してきた。30年前からはビオダイバーシティ(植物・動物多様性)を導入し環境によいワイン造りしている。「ゆっくりと、長く熟成するワインを造ろうとしている。特にタナ100%のワインは100年熟成するように栽培も醸造も向かっている」。

以下11種の試飲アイテムを田崎氏のコメントとともに紹介する。

  1. Ch. Montus Blanc 2012

プティ・クルビュが90%ほど。晩熟の品種でボトリティスが付きやすいため栽培する人が少なかったところ、ブリュモン 氏が復興させた。「黄色系フルーツのコンフィに熟成からくるハチミツ香が加わり蜜のよう。菊茶や若干のコリアンダーシードの香りもある。そしてMLFはしていないがピーナッツバターのような風味と熟成によるモカ・フレーバーがあらわれている。このキャラクターを活かすにはやや高めの温度、12度くらいで飲むのがいい。霜降り牛肉のしゃぶしゃぶをゴマだれで食すと、このアフターにあるナッツのニュアンスととても好相性になるだろう」。(Rie Matsuki)

つづきはWANDS2019年1月号をご覧ください。

1月号は「ブルゴーニュワイン、イタリアワイン、ウイスキー」特集です。
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